ガレウタ

精選版 日本国語大辞典 「ガレウタ」の意味・読み・例文・類語

ガレウタ

〘名〙 (galeota) 一六~一七世紀頃、日本に来航したヨーロッパの貿易帆船の一つガリアン船よりやや小さく、前檣(ぜんしょう)と主檣に横帆を張り、後檣に三角帆を張る三檣帆船。
※長崎縁起略記(1712)「長崎繁昌の始は、永祿十年卯八月二十三日、異国商船に加里用陀といふ船来り当浦に始て入津す」

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「ガレウタ」の解説

ガレウタ

南蛮船船型ガレオンを小型化した快速帆船(galeota)。ポルトガルは16世紀中頃からの日本貿易に,大型帆船のカラックやガレオンを使用していたが,17世紀に入ってオランダ船・イギリス船の東洋進出により攻撃をうけたので,1618年(元和4)以降マカオ―長崎間に小型快速のガレウタを用いることとした。日本側ではこれを「がれうた」「がりょうた」とよび,ポルトガル船を意味した。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガレウタ」の意味・わかりやすい解説

ガレウタ
galliot

17世紀頃使われたガレオンよりも小型の航洋型帆船。鎖国前後の日本に来航したポルトガルの貿易船に多かったため,江戸幕府がポルトガル船の来日を禁止する条文なかに,ガレウタという日本流の呼び方で書かれている。

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