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ガンジスカワイルカ Platanista gangetica; Ganges River dolphin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ガンジスカワイルカ
Platanista gangetica; Ganges River dolphin

クジラ目ハクジラ亜目ガンジスカワイルカ科ガンジスカワイルカ属。体長は雄約 2.2m,雌約 2.6mになる。体重は約 108kgに達する。出生体長は 65~90cm。体色は灰色で,背部はやや濃色である。噴気孔は1個で頭部正中線の左側に位置する。眼は陥没していてきわめて小さい。頸椎骨が長く遊離しているので,頸部の位置が明瞭である。背鰭 (せびれ) は体の後方の5分の3に位置し,わずかに隆起する程度で,幅が広く三角形状で先端はきわめて鈍い。背部には背鰭から尾鰭中央にかけてキール (稜状の隆起) があり,腹側には肛門やや後方にキールがある。胸鰭は四角形に近く,幅広で比較的大きい。嘴 (くちばし) はきわめて細く長い。細い円錐歯が上顎骨に左右 26~39対,下顎骨に左右 26~35対ある。嘴前方の歯は長く,口を閉じた状態でも外に出ていて,形状はガビアル (魚食性のワニ) に似ている。通常 10頭以下の小群で行動し,特に1~2頭で行動することが多い。繁殖期は周年であるが,なかでも 12月~1月,3~5月が盛んである。胸鰭の片側を川底につけてエコロケーション (反響探査) を行い,障害物を避けたり,餌を探したりする。おもに魚類を捕食する。ガンジス川ブラマプトラ川,カルナプリ川流域に広く分布する。絶滅危惧種。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ガンジスカワイルカ
がんじすかわいるか
Ganges dolphin
[学]Platanista gangetica

哺乳(ほにゅう)綱クジラ目カワイルカ科のハクジラ。ガンジス、ブラマプトラ、インダスの諸河川の平野部に生息する体長2.6メートル、淡褐色のカワイルカである。水晶体を欠く唯一の哺乳類で、目は光の方向と明るさを認識するにすぎない。魚類、エビ類を捕食する。インダス川の個体は数百頭にすぎず、形態の違いから別種インダスカワイルカP. minorとされることがある。[粕谷俊雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のガンジスカワイルカの言及

【カワイルカ(河海豚)】より

…生息圏が人間活動の影響を受けやすいので,保護に注意を要する。 ガンジスカワイルカPlatanista gangetica(英名Ganges susu)はガンガー(ガンジス)・ブラマプトラ水系の河口からヒマラヤ山ろくまで分布する。体は灰褐色で,腹面はやや淡い。…

※「ガンジスカワイルカ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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