キタシロサイ

共同通信ニュース用語解説 「キタシロサイ」の解説

キタシロサイ

大型の哺乳類で、雄は成長すると体高1・8メートル、体重3・6トンになる。雌は雄より小さい。頭部に2本の角がある。寿命は40歳を超えるとみられる。アフリカ中央部のウガンダチャドスーダン中央アフリカコンゴ(旧ザイール)に生息していたが、野生では絶滅したと考えられている。現在生存するのは雄1頭、雌2頭の計3頭で、父、娘、その娘の直系3世代。いずれもチェコの動物園で飼育されていたが、絶滅の危機が迫る中、自然な環境で繁殖を促す目的で2009年にケニアのオル・ペジェタ自然保護区に移された。

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知恵蔵mini 「キタシロサイ」の解説

キタシロサイ

アフリカ大陸に生息するシロサイ一種。2本の角と平たい口が特徴。視力は低く、聴覚嗅覚で周囲を認識する。アフリカ中部に広く生息していたものの、角に漢方薬の効能があるとして中国やベトナムなどで珍重されたために、1970~80年代に密猟が横行して個体数が激減した。2018年3月20日、ケニア中部のオル・ペジェタ自然保護区が、世界で1頭だけとなっていた雄のキタシロサイが同月19日に死んだと発表。同じ保護区に2頭の雌が残るのみで、事実上の絶滅状態となった。研究者らは冷凍保存されている雄の精子を利用し、近縁種のサイを代理母とした体外受精の可能性を探っている。

(2018-3-21)

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