キナアルカロイド

デジタル大辞泉 「キナアルカロイド」の意味・読み・例文・類語

キナ‐アルカロイド(〈ドイツ〉Chinaalkaloid)

キナ樹皮に含まれるアルカロイド総称キニーネほかキニジンシンコニンシンコニジンなど。

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化学辞典 第2版 「キナアルカロイド」の解説

キナアルカロイド
キナアルカロイド
cinchona alkaloid

アカネ科Cinchona属およびRemijia属の樹皮から得られるアルカロイドの総称.キニーネ,キニジン,シンコニンクプレインなど30種類以上存在する.キヌクリジン核とキノリン核が1個のC原子を介して連結した構造のものが多いが,キナミンはインドール核をもつ.アルカロイドはキナ酸またはキナタンニン酸と結合して幹皮のほか,枝および根の皮部に,また種子にも存在している.栽培品の樹皮のアルカロイド含量は7~10% で,このうち70% がキニーネである.検出法は,試験管に樹皮の少量をとり,徐々に加熱すると紫色蒸気を発生する.また,希硫酸で抽出した溶液は青色の蛍光を発する.抗マラリア薬,苦味健胃などに用いられる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キナアルカロイド」の意味・わかりやすい解説

キナアルカロイド
cinchona alkaloid

アカネ科の Cinchona属および Remijia属の樹皮から得られるアルカロイドの総称。生薬一種であるキナ皮に含まれるアルカロイドの主成分キニン (キニーネ) はマラリアの特効薬である。

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世界大百科事典(旧版)内のキナアルカロイドの言及

【アルカロイド】より

… (1)アヘンアルカロイド 麻薬性鎮痛薬モルヒネ,鎮咳薬コデイン,鎮痙薬パパベリン等の医療上重要なアルカロイドを含む。(2)キナアルカロイド マラリア治療薬のキニーネ,抗不整脈薬のキニジンを含む。キニーネは代表的苦味物質でもある。…

※「キナアルカロイド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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