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クラスター弾に関する条約 クラスターだんにかんするじょうやくConvention on Cluster Munitions

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

クラスター弾に関する条約
クラスターだんにかんするじょうやく
Convention on Cluster Munitions

クラスター弾の使用,製造,移譲を禁止する国際条約。2008年5月30日に 100ヵ国以上によって採択され,2010年8月1日に発効した。クラスター弾は,筐体内に数十~数百個の子弾を内蔵した爆弾または砲弾である。子弾には小型爆弾,手榴弾地雷などがあり,筐体から放出され,広域に散布される。不発弾が武力紛争の終結後も多年にわたって脅威を与えるおそれがある。コソボ紛争では,北大西洋条約機構 NATO軍が大量に使用したクラスター弾の不発弾により,戦闘終結後に 150人以上の犠牲者が出た。人権ウォッチと赤十字国際委員会の報告によれば,コソボの農村部に散布された 28万9000個の子弾の 10%が不発に終わり,いつ爆発してもおかしくない危険な状態で残ったという。非政府組織の呼びかけもあり,2003年国際連合はクラスター弾の一時使用禁止を提案した。翌 2004年,ヨーロッパ議会はヨーロッパ連合 EU加盟国に対し,クラスター弾の製造,輸出,使用の停止と,使用制限条約の制定に向けた努力を求めた。条約が具体化し始めたのは,2006年の特定通常兵器使用禁止制限条約見直しの際である。続く 2年の間に一連の国際会合で合意条文の交渉が行なわれ,2008年5月にアイルランドのダブリンで開かれた「クラスター弾に関する外交会議」が最終会合となった。同年 12月に条約が署名され,2010年8月に発効した。条約はクラスター弾の使用,製造,移譲を禁止しているほか,貯蔵しているクラスター弾の 8年以内の廃棄,クラスター弾散布地域からの 10年以内の子弾除去,クラスター弾の被害を受けた地域社会への援助を締約国に義務づけている。日本は 2008年12月に署名。アメリカ合衆国,中国,ロシアなどは参加していない。

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