クロセチン

化学辞典 第2版 「クロセチン」の解説

クロセチン
クロセチン
crocetin

C20H24O4(328.39).カロテノイドの一つ.アヤメ科サフランCrocus sativusの花の柱頭あるいはこれより製する生薬サフランに配糖体クロシンとして含まれる.アカネ科クチナシGardenia grandiflora,センダン科チャンチンCedrela,そのほか数種類の植物に見いだされる.サフランからエタノール抽出けん化を経て精製される.赤褐色の板状結晶.融点285 ℃.λmax 445,420,400 nm(ヘキサン).ピリジン,希アルカリに可溶.[CAS 27876-94-4]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クロセチン」の意味・わかりやすい解説

クロセチン
crocetin

化学式 C20H24O4 。安定なトランス形は融点 285℃の赤褐色結晶。サフランの柱頭にジゲンチオビオース配糖体のクロシンとして存在する。一種のカロテノイド色素であるが,2個のカルボキシル基をもっていて,ピリジンなどの有機塩基溶媒や,ごく希薄な水酸化ナトリウム溶液などには塩をつくって溶けるが,水や普通の有機溶媒にはごくわずかしか溶けない。クチナシ属の果実にもクロシンが含まれていて,これらの植物は古くは黄色染料として利用されたことがある。また,クロシンとクロセチンジメチルエステルが緑藻群の有性世代生殖に関係することが 1940年に R.クーンによって示された。

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