コガネグモ(英語表記)Argiope amoena

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

コガネグモ
Argiope amoena

クモ綱クモ目コガネグモ科。体長は雌 2~2.5cm,雄 0.5cm。胸部背面には白色毛があり,腹部には太い黄色と黒色の横縞がある。草間などに円網を張り,中央に X字形の白い隠れ帯をつける。網は明け方に張り,歩脚を 2本ずつそろえて餌を待つ。敵が近づくと網をゆすって威嚇する。本州中部以南に分布し,鹿児島県姶良市では,このクモを用いてクモ合戦という伝統行事が行なわれている。チュウガタコガネグモ A. boesenbergi,ナガコガネグモ A. bruennichii なども本種に類似した形態,習性をもつ。なおコガネグモ科 Argiopidaeは最も多く目にふれる大きな科で,コガネグモ属 Argiope のほかにオニグモ属 Araneus,ゴミグモ属 Cyclosa,トリノフンダマシ属 Cyrtarachne など多数の属種が含まれる。(→クモ類

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

コガネグモ
こがねぐも / 黄金蜘蛛
[学]Argiope amoena

節足動物門クモ形綱真正クモ目コガネグモ科に属するクモ。平地から山地にかけて普通にみられる夏に出現するクモで、雌は大きく20~25ミリメートルで、腹部の黒色と黄色の幅広い縞(しま)模様が目だつ。雄は小さく5~8ミリメートルで黒褐色。7月ごろが成熟期で、雌は大きい網を張り、中央から四方にジグザグの特別の白い糸をつける。この白い糸はクモの体を隠すのに効果があるとみて「隠れ帯(かくれおび)」とよばれる。本州以南に生息するほか、朝鮮半島、中国に分布する。近縁種にナガコガネグモ、チュウガタコガネグモ、コガタコガネグモなどがある。
 このクモは、田舎(いなか)の子供に古くから親しまれ、戦わせたり、糸をセミとりなどに使う。このクモに相撲(すもう)をとらせる行事が鹿児島県姶良(あいら)市や高知県四万十(しまんと)市で毎年行われる。敵が近づくと網を揺するのでヨコブリグモ、腹部の形が三番叟(さんばそう)の帽子に似ているところからサンバソウグモなどの方言がある。また、地方によってはジョロウグモともよばれるが、真のジョロウグモは別の種である。[八木沼健夫]

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