コバテイシ(読み)こばていし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コバテイシ」の意味・わかりやすい解説

コバテイシ
こばていし
[学] Terminalia catappa L.

シクンシ科(APG分類:シクンシ科)の高木。高さ25メートル。一名モモタマナ。枝は水平に伸び、葉は枝端に束生し倒卵形で長さ約20センチメートル。穂状花序は腋生(えきせい)し長さ10センチメートル以内。果実楕円(だえん)形で扁平(へんぺい)、長さ約5センチメートル、両側に竜骨状の突起がある。小笠原(おがさわら)諸島、沖縄からアジア、アフリカの熱帯の海岸に生え、果実は海流で散布する。日よけに賞用され、種子は食べられる。沖縄の古文書球陽』には、枯葉手樹として記載がある。

[島袋敬一 2020年8月20日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のコバテイシの言及

【モモタマナ】より

…樹高10~35m,直径60cm~1mになるシクンシ科の半落葉高木。別名コバテイシ,シマボウ。アジアからポリネシアの熱帯~亜熱帯の海岸に広く分布し,沖縄諸島,小笠原諸島にまで達する。…

※「コバテイシ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」