精選版 日本国語大辞典 「コーチゾン」の意味・読み・例文・類語 コーチゾン 〘 名詞 〙 ( [英語] cortisone ) 副腎皮質ホルモンの一つ。化学式 C21H28O5 柱状結晶。炭水化物の代謝作用、抗炎症および抗アレルギー効果が強い。リウマチ性関節炎の特効薬となるほか皮膚疾患などに用いられる。[初出の実例]「テラシンの内服、コーチゾンの注射、放射線の照射と、手をかえ品をかえした」(出典:他人の顔(1964)〈安部公房〉黒いノート) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コーチゾン」の意味・わかりやすい解説 コーチゾンcortisone コルチゾンともいう。副腎皮質ホルモンの一つ。生命の維持に欠くことのできないホルモンで,炭水化物,蛋白質,脂肪,塩類,水の代謝,保持の生理作用をもっている。 1948年アメリカの E.ケンドルと P.ヘンチは,慢性関節リウマチとその関連疾患,各種のアレルギー病,急性白血病,結合組織の各種の炎症の症状の緩解,改善にコーチゾンを応用することに成功し,スイスの T.ライヒシュタインとともに,50年のノーベル生理学・医学賞が授けられた。コーチゾンと同様の臨床効果は,同じ副腎皮質ホルモンで,より強力な作用のあるハイドロコーチゾンによっても得られる。ハイドロコーチゾンの合成誘導体は,自然のホルモンより有効で副作用が少い。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報