コーライト(英語表記)Coalite

翻訳|Coalite

百科事典マイペディアの解説

コーライト

半成コークスとも。石炭の低温乾留で得られる軟質コークス。火つきがよく,煙も少ないので無煙燃料として好適であるが,現在ではほとんど製造されていない。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

コーライト
こーらいと
coalite

1906年に設立されたイギリスのコーライト社が家庭用燃料として販売していた低温コークスの商品名。イギリスのパーカーThomas Parkerの考案した直立静置式レトルト炉を用い、揮発分の多い石炭を低温で乾留して製品とした。揮発分が10%以上残存しているため、冶金(やきん)用高温コークスよりは着火性がよく、石炭よりは発熱量が高く、しかも発煙量が少ないのが特徴である。日本では広く低温コークス全般をさすが、半成コークスsemicokeと同じ意味に使われることもある。[宮津 隆]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

コーライト

〘名〙 (coalite) 石炭の低温乾留で得られるコークス。元来はイギリスで製造販売された商標名であるが、日本では半成コークスの通称として使われる。ガス化原料、家庭用燃料に用いられる。
※断腸亭日乗〈永井荷風〉昭和二〇年(1945)一二月三日「午霜の家族台所の七輪にコーライトといふ燃料を焚き物煮ながら其のまはりに集りたり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典内のコーライトの言及

【乾留】より

…石油代替の液体燃料として用いられる。また低温乾留で得られるコークス(半成コークス,コーライトと呼ばれる)は家庭用の無煙炭となる。低温乾留はかつて日本でも盛んに行われたが現在はほとんど行われていない。…

【コークス】より

…石炭または石油から生産される炭素を主要成分とする固体で,燃料,鉄鉱石の還元,炭素材料の製造などに用いられる。ふつう単にコークスといえば,石炭の高温乾留で得られるものをさし,石炭の低温乾留で得られるものは半成コークスsemicokeあるいはコーライトcoaliteと呼ばれる(乾留)。半成コークスは火つきがよく燃えやすい家庭用無煙炭として利用されたが,現在,石炭の低温乾留はほとんど行われていない。…

【石炭】より

… 〈乾留〉は,空気の流通を断った状態で石炭を500~1300℃程度に加熱する方法であり,これによって石炭の揮発分が追い出される。加熱温度が低い(低温乾留)と半成コークス(コーライト)が得られ,原料に粘結炭を使い高温乾留をすると,固いコークスが得られる。コークス製造は18世紀初頭から製鉄のために始まり,現在でもコークスの大部分は高炉による製鉄に消費されている。…

※「コーライト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

在職老齢年金

就業している高齢世代にも一定の年金を支給する制度。2004年の年金改正で、就労を阻害せず、働くことに中立な仕組みにするため、60歳代前半の人には厚生年金(定額部分も含む)の一律2割カットの仕組みを廃止...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android