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サイフェルト Seifert, Jaroslav

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

サイフェルト
Seifert, Jaroslav

[生]1901.9.23. プラハ
[没]1986.1.10. プラハ
チェコの詩人。『波の中の町』 Město v Slzách (1921) などのプロレタリア詩からポエティズムまで複雑な道をたどった。 1954年,詩集『お母さん』 Maminkaで国家賞を受賞。 68年の「プラハの春」ではソ連軍侵攻を激しく非難し,フサーク政権によって著書の出版が止められた。 84年ノーベル文学賞受賞。ほかに『島でのコンサート』 Koncert na ostrove (65) などがある。

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デジタル大辞泉の解説

サイフェルト(Jaroslav Seifert)

[1901~1986]チェコの詩人。プラハ生まれ。プロレタリア詩から出発し、両大戦間期には前衛芸術運動に参加した。1968年のソ連軍のチェコ占領に抗議するなど、反体制の詩人として知られる。1984年ノーベル文学賞受賞。詩集「涙の中の町」「お母さん」「無線通信の電波に乗って」、回想記「この世の美しきものすべて」。

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大辞林 第三版の解説

サイフェルト【Jaroslav Seifert】

1901~1986) チェコの詩人。詩集「涙の中の町」「お母さん」、自伝的回想「この世のすべての美」など。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

サイフェルト
さいふぇると
Jaroslav Seifert
(1901―1986)

チェコスロバキアの20世紀前半を代表する詩人。プラハのジシコフ地区の労働者の家庭に生まれる。高校卒業以前から文筆業に入り、雑誌の編集や批評に携わりながら詩人として数多くの詩集を発表した。サイフェルトの詩は1920年代初期のプロレタリア詩から、次のアバンギャルドの詩の時代を経て、ナチス・ドイツによるチェコ占領を反映した暗い詩に移り、やがて深遠な詩へと転じているが、それぞれの時代に傑作といわれる詩集がある。第1期の『涙の町』(1921)、『恋でいっぱい』(1923)、第2期の『無線電信の電波の上で』(1925)、第3期の『光を消して』(1938)、第4期の『おかあさん』(1954)などが有名で、ほかに回想録『この世のありとあらゆる美しいもの』(1982)が評判である。サイフェルトは自分の思想に忠実なため、共産党員でありながら三度党と決別しており、その三度目が1968年のワルシャワ条約機構軍のチェコ占領に対する反対で、反体制の詩人として孤高を保っていた。チェコスロバキアでもっとも愛されていた詩人の一人で国民詩人といわれ、84年にはノーベル文学賞を受賞した。[千野栄一]

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