サルダナパロス(その他表記)Sardanapal(l)os

改訂新版 世界大百科事典 「サルダナパロス」の意味・わかりやすい解説

サルダナパロス
Sardanapal(l)os

伝説的なアッシリア王。前7世紀のアッシュールバニパル王や,旧約聖書エズラ記》4章10節に言及のあるオスナパルOsnapparに比定されることもあるが明らかでない。放蕩の限りを尽くした暴君として知られ,その最期にあたっては寵姫侍者,財宝もろともみずから宮殿に火を放って死んだと伝えられる。後世しばしば作品化され,特にバイロン戯曲《サーダナパラス》(1821)やドラクロアの《サルダナパールの死》(1827)は有名。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 ウキン

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サルダナパロス」の意味・わかりやすい解説

サルダナパロス
Sardanapalos; Sardanapallus

アッシリアの 30人の王の最後人物。古代ローマの歴史家ディオドルス・シクルスによって言及される。彼以前のどの王よりも奢侈な生活をしたとされるが,実際には3人の歴史的人物が混合していると考えられる。アッシュールバニパル王 (在位前 669~630) と,その弟でバビロンの封侯シャマシュ=シュム=ウキン (在位前 668~648) がそれであろうとされている。

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