シアン化水素酸(読み)しあんかすいそさん(英語表記)hydrocyanic acid

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

シアン化水素酸
しあんかすいそさん
hydrocyanic acid

シアン化水素の水溶液。俗称青酸。ヘキサシアノ鉄(Ⅱ)酸カリウムK4[Fe(CN)6]を希硫酸とともに蒸留する。きわめて弱い酸で、シアン化カリウムの水溶液は加水分解のため強いアルカリ性を示す。水溶液は徐々に分解してギ酸アンモニウムを生じる。シアン化合物(HCN, (CN)2など)は猛毒であるが、保安技術の進歩に伴って、アルデヒドやニトリルなどの有機合成、果樹の害虫駆除剤、金・銀などの電気精錬、めっき工業などに広く利用されている。その存在は、ピクリン酸‐炭酸ナトリウム試験紙が黄色から紫色に変色するか、ベンジジン‐酢酸銅試験紙が青色に着色することによってわかる。

[守永健一・中原勝儼]

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化学辞典 第2版の解説

シアン化水素酸
シアンカスイソサン
hydrocyanic acid

HCN(27.03).青酸ともいう.シアン化水素HCNの水溶液のこと.リトマスも赤変しないくらいの弱酸(pKa 約9.2)である.低温でも徐々に加水分解する.アルカリ金属塩水溶液は加水分解のため,強アルカリ性を示す.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

シアン化水素酸
シアンかすいそさん
hydrocyanic acid

シアン化水素 HCN の水溶液。青酸とも俗称する。非常に弱い酸で,酸解離定数 4.79×10-10 (18℃) 。リトマス紙を赤変することができない。非常に猛毒である。 (→青酸中毒 )

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