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シバピテクス Sivapithecus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

シバピテクス
Sivapithecus

インド北西部のシワリクで 1910年に発見され,インドの神の名をとって名づけられた化石類人猿。その後 35年に G.ルーイスが同様の化石を発見している。 E.サイモンズらの学者によると,シバピテクスは,中新世から鮮新世にユーラシア大陸とアフリカに広く分布していた広義のドリオピテクス類に含まれ,現生の類人猿の祖先であるという。 1970年代に頭骨化石が発見され,特にオランウータンとの系統関係が有力視されるようになった。

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世界大百科事典 第2版の解説

シバピテクス【Sivapithecus】

化石類人猿の一つ。19世紀後半に,インド北部のシワリク丘陵の中新世後期から鮮新世前期にかけての地層から発見された化石類人猿の歯や顎骨をもとに,G.E.ピルグリムはシバピテクス属を設定した(1910)。しかし分類学的位置が不明確で,同義語的名称も多く,混乱をきわめた。1960年以降,資料も増え,特徴も少しずつ明らかになる。エナメル質が厚く,歯冠の形態もラマピテクスギガントピテクスアウストラロピテクスに似る。

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世界大百科事典内のシバピテクスの言及

【化石類人猿】より

…ちょうどこの頃,アフリカとユーラシアの両大陸間に陸橋が形成され,その陸橋を通って南ヨーロッパに入り,西へと広がったグループがあり,ドリオピテクス類の名でよばれている。一方,東へ広がったグループに,シバピテクス類やギガントピテクス類がある。 化石類人猿,とくにその初期の漸新世グループについては,他の化石霊長類と明確に区別できるほど形態特徴は分化しておらず,むしろ原始的特徴を保持する傾向がつよいグループと考えた方がよい。…

【人類】より

…この一派の根拠は,最古の猿人である鮮新世のアウストラロピテクス・アファレンシスにヒト的特徴とともに類人猿的特徴が共存し,400万年前のこの猿人以前にヒト的特徴を示す化石が発見されていないこと,中新世前期のプロコンスルが現生の大型類人猿の直接の先祖であるという従来の説に疑問があること,現生霊長類の系統関係についての血清学的検討から,ヒトと最も近縁なチンパンジー,ゴリラとヒトの分岐年代は1000万~500万年前と推定されることなどであるが,最も重要な根拠はラマピテクスの化石そのものの研究から提出されている。すなわち,ラマピテクスは歯や顔面の形態で同時代のシバピテクスとよく似ているところから両者はごく近縁と考えられ,ともに現生のオランウータンへの進化系列に位置するとする。またラマピテクスを産出する地層から,ほとんど例外なくシバピテクスが発見されるために,両者を同じ種に属する雌雄とみる人さえいる。…

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