シングルレコード(読み)しんぐるれこーど

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

シングルレコード
しんぐるれこーど

アメリカのRCAビクター社が開発、1949年に発売した直径17センチメートル、1分間45回転のレコード。自動演奏機による連続演奏を前提に、従来のレコードよりも大きな径の中心孔をもち、その形状からドーナツレコード(ドーナツ盤)ともよばれた。演奏時間は片面5分程度で普通ポピュラー曲1曲分が収録された。連続演奏用プレーヤーでは、ターンテーブル中心に設けられたスピンドルにレコードの中心孔を利用して複数枚のレコードをセットし、1枚の演奏が終わるとただちに次のレコードがターンテーブルに落ちてきて演奏状態に入り、連続演奏ができるようにくふうされた。発売1年前の1948年にコロムビア社が開発したLPレコードと市場での競争になったが、1曲の演奏時間が長いクラシック音楽の分野では、いかに連続演奏ができるといっても限界があり、LPレコードが優位であった。市場では、クラシック音楽鑑賞を含めて一般用にはLPレコードが、ポップスなどのシングル曲を簡便に鑑賞するユーザー層向けおよび業務用ジュークボックスにはシングルレコードがという、それぞれの特長を生かしたすみ分けが定着していった。LPレコードと同様、コンパクトディスク(CD)が発売され始めた1980年代以降は生産枚数が激減した。[吉川昭吉郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

正義マン

倫理上問題がある行為などに対して過剰に反応し、正義感を振りかざして騒ぐ人を指すインターネットスラング。2019年10月の消費税増税と軽減税率制度の実施に伴って「イートイン脱税」が発生した際、これを店員...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

シングルレコードの関連情報