回転軸(読み)かいてんじく(英語表記)axis of rotation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「回転軸」の解説

回転軸
かいてんじく
axis of rotation

物体が1つの定点のまわりに一様な回転運動をするとき,その点を通る特定の直線上の点はまったく動かない。この定直線を回転という。任意の回転運動は瞬間的な微小回転の継続的な加え合せとみなすことができ,個々の微小回転の軸を瞬間回転軸という。回転軸が物体の3個の慣性主軸のどれかに一致するときは,回転運動中に軸の方向を変えようとする偶力が軸に働かないので,慣性主軸は自由軸とも呼ばれる。1つの自由軸のまわりを回転している物体について軸方向を少し変えてやると,3つのうちの2つの軸では軸の方向をもとに戻す偶力が働き,他の1つの軸では軸の方向をますます変えるような偶力が働く。前者の2軸を安定軸,後者を不安定軸という。機械の回転部分をなす動輪プーリー,歯車,カムなどでは安定軸を回転軸にとる。

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デジタル大辞泉「回転軸」の解説

かいてん‐じく〔クワイテンヂク〕【回転軸】

点または点の集合が回転運動するとき、その中心となる固定した直線。
機械の回転する部分にある心棒

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精選版 日本国語大辞典「回転軸」の解説

かいてん‐じく クヮイテンヂク【回転軸】

〘名〙
図形や物体の回転運動における中心の直線。〔数学ニ用ヰル辞ノ英和対訳字書(1889)〕
② 機械などで、回転運動の中心となる軸。「モーターの回転軸」
③ (比喩的に用いて) ある事柄が別の事柄へと変わる際の基準となる軸。
※往還の記(1963‐64)〈竹西寛子〉一「形而上の世界と形而下の世界という、相異る次元への回転軸としてみられたのではなかったか」

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化学辞典 第2版「回転軸」の解説

回転軸
カイテンジク
rotation axis

図形をある軸のまわりに角度2π/nで回転させ,回転前後で図形に変化がないとき,その軸をn回の回転軸,またはn回軸といい,記号nで表す.nは整数で

1 ≦ n ≦ ∞
である.結晶の場合,並進対称操作も満足しなければならないので,n = 1,2,3,4,6に限られる.図形が回転対称をもつときの回転軸を対称軸ともいう.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典内の回転軸の言及

【回転体】より

…1平面上の曲線cを,その平面上の直線lのまわりに回転したときに生ずる曲面を回転面といい,このときできる立体を回転体という。cを母線,lを回転軸といい,回転面をlを含む半平面で切った切口を子午線という。円,二等辺三角形,長方形をそれらの対称軸のまわりに回転したときに生ずる球,直円錐,直円柱は回転体で,その表面は回転面である。…

【結晶】より

…対称操作を具体的に表すものを対称要素という。図のaは360度回転の間に2回最初の形に重なり,bは4回重なるので,aの対称操作は2回回転,bのそれは4回回転,またO点で紙面に垂直な軸を考えて,aの対称要素を2回回転軸,bのそれを4回回転軸という。以上に対して,図のcの等方的な場合には,測定値の図形はO軸の周りに任意の角度回せばそれ自身に重なるところの円だけである。…

※「回転軸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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