哺乳(ほにゅう)綱食肉目ネコ科の動物。ベトナムからインドを経て小アジア、エジプトまでの水辺のやぶや低木林、草原に生息する。体長60~75センチメートル、尾長25~35センチメートル、体重5~6キログラム。体は灰褐色から灰黄色で、斑紋(はんもん)はほとんどない。単独で生活し、おもに日中活動し、ネズミやカエル、鳥を捕食する。木登りもうまい。繁殖期は熱帯地方では不定であるが、普通は2~4月で、約66日の妊娠期間ののちに1産2~5子を産む。寿命は飼育下で約8年。近縁種にアフリカ南部の乾燥地帯にすむクロアシネコF. nigripes、サハラやアラビアの砂漠にすむサバクネコF. margarita、モンゴルの砂漠にすむハイイロネコF. bietiがある。
[今泉忠明]
(2013-7-8)
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…【村下 重夫】。。…
…【今泉 忠明】。。…
…【一木 彦三】
【イエネコの形態】
イエネコの祖先型はリビアネコを家畜化したものであったが,その後ヨーロッパヤマネコとの交配が行われたもようで,ユーラシアのものにはヨーロッパヤマネコに似た斑紋のものが多い。しかしジャングルキャット(チャウス)が混血している気配は,毛色や斑紋の酷似したインドのイエネコにさえも,まったく認められない。もちろん別属のベンガルヤマネコなどとの混血は考えられない。…
…暑い地方では一年中繁殖し,妊娠期間約66日,ふつう1産2~3子を生む。イエネコの主要な祖先の一つと考えられ,これとヨーロッパヤマネコF.silvestris,ジャングルキャットF.chausがいろいろに混じって現在のイエネコができ上がったとされる。リビアネコとイエネコの間には雑種が容易にできる。…
※「ジャングルキャット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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