ストリーミング(読み)すとりーみんぐ(その他表記)streaming

翻訳|streaming

デジタル大辞泉 「ストリーミング」の意味・読み・例文・類語

ストリーミング(streaming)

《「流れること」の意》インターネット上の動画や音声などのデータを、分割してダウンロードしながら同時に再生すること。長時間の動画やライブ配信など、サイズの大きなデータの再生に向く。ストリーム再生

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ストリーミング」の意味・わかりやすい解説

ストリーミング
すとりーみんぐ
streaming

インターネットを使って動画や音声などを視聴する際、データを受信しながら同時に再生する方式。パソコンで一般的に使われる動画や音声用のファイル形式では、ファイル全体をすべてダウンロードして保存してからでないと再生できないが、ストリーミングでは、ストリーミング(方式のアプリケーション)ソフトを使うことでダウンロードしたファイルの一部を順次再生していくことができる。手順は、配信側のサーバーから、おのおののコンテンツ時系列に合わせて分割された小さなデータが送られ、それをユーザーのパソコンの側ではメモリハードディスクバッファ(一時的に蓄積したデータ)として仮保存し、順番に再生していく。それによって、テレビ放送番組と同じような手軽さで視聴することが可能になる。

 視聴したいコンテンツの全データを保存しない、あるいは保存する必要がないため、ダウンロード完了を待たずに楽しめ、長時間の動画などの大きなサイズのものでも、データ保存用のハードディスクの大量の空きが不要となる。さらに、ユーザーのディスクにすべてのデータを保存しないため、違法コピーなど著作権侵害の問題が起こる可能性も少なくなる。

 配信側は、手軽で低コストにサービスの提供ができ、課金などの有料化も容易で、つねに最新のコンテンツに更新がしやすく、ユーザーの視聴動向なども把握できる。一方、受信・視聴にはインターネット接続が必須で、通信環境や端末の能力が低い場合や多数のユーザーが一度に同一サーバーへとアクセスしたときなどには、正しく再生できないことがある、全データをダウンロードしたときよりも早送りなどの操作に制約がある、サーバー側で配信を中止すると見られなくなることなどもデメリットとしてあげられる。

 ストリーミングによる配信には、オンデマンドとライブの二つがある。オンデマンドはすでに録画・録音されたデータの配信のことで、ライブは生放送にあたる。ライブはライブストリーミングリアルタイムストリーミングともいう。オンデマンド型はサーバー上にデータファイルがあるので、配信側のサービスが対応していれば、すべてをダウンロードしてから視聴する方法を選ぶことができる場合もある。一方のライブはサーバー側にファイルが存在しないため、ダウンロードには対応していない。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ASCII.jpデジタル用語辞典 「ストリーミング」の解説

ストリーミング

インターネット上で動画や音声などのコンテンツをダウンロードしながら逐次再生すること。Windows Media PlayerやQuickTimeRealPlayerなどのストリーミング・ソフトを使って受信する。映像や音楽データはデータ容量が大きいため、すべてのデータをダウンロードしてから再生する従来の方式では、受信が完了するまでに時間やネットワーク負荷がかかる。ストリーミングでは、サーバーから映像や音声データが少しずつ配信され、受信した側で同時に再生する。ネットワークへの負担がなく、ユーザーはダウンロードを待つことなく、すぐに映像や音声を視聴できる。この技術により、インターネットでのラジオやテレビ中継の生放送が可能になった。ただし、使用しているネットワークの通信速度によっては、動画や音声が途切れてしまうなどの不具合も起きてしまうので、特にハイビジョンのストリーミング映像配信には、光ファイバーなどの高速な回線が必要。また、ストリーミング配信用のサーバーをストリーミングサーバーという。パソコン用のストリーミングサーバー・ソフトとして代表的なものに、アップルのQuickTime Streaming Serverや、リアルネットワークスのReal System Serverなどがある。

出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ストリーミング」の意味・わかりやすい解説

ストリーミング
streaming

インターネットで動画・音声ファイルを分割して逐次配信する方式。データを端末側に蓄積しないため,端末の記憶容量を消費せず,複製もしづらいため著作権上の管理がしやすい。また,タイムラグが小さく,コンテンツを再生するための帯域しか回線を使用しないため,複数端末に向けた生放送に適している(→インターネット・テレビ放送)。こうした時間軸での送信制御を行なうため,一般にストリーミングサーバと呼ばれる専用のハードウェアを設置して放送する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

パソコンで困ったときに開く本 「ストリーミング」の解説

ストリーミング

インターネット上の音楽や映像のデータをすべて受信するまで待たずに、受信しながら再生する方式のことです。通信による若干のズレは発生しますが、インターネットで生中継をするにはストリーミングを利用するしかありません。通信速度が遅いほど一定時間内に送れるデータ量が減るため、音質や画質は落ちてしまいます。
⇨Ustream、ストリーム、バッファ

出典 (株)朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本パソコンで困ったときに開く本について 情報

IT用語がわかる辞典 「ストリーミング」の解説

ストリーミング【streaming】

インターネットなどのコンピューターネットワークを通じて、音楽や動画などのデータをダウンロードしながらリアルタイムで再生する方式。◇「ストリーミング配信」「ストリーム再生」「ストリーム配信」ともいう。

出典 講談社IT用語がわかる辞典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android