スパイウェア(読み)すぱいうぇあ(英語表記)Spyware

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スパイウェア」の意味・わかりやすい解説

スパイウェア
すぱいうぇあ
Spyware

PCパーソナルコンピュータ)の内部の情報やインターネットでのやりとりの情報をユーザーが気づかないうち外部に送信する悪意のあるソフトウェア総称ウェブページへのアクセス、メールの受信、確かでないフリーソフトウェアインストールなどによって知らず知らずのうちにこのソフトウェアはインストールされ、ユーザーはなかなか気がつかない。

 スパイウェアはウイルスとは異なり、PCのソフトウェアにダメージを与えることが目的ではない。侵入したことを知られずに、PC内部の情報、サイトへのアクセスの記録、キーボードから入力されたID(認証番号)やパスワードなどを盗み出すことが目的である。

 スパイウェアを検出するためには、さまざまなアンチウイルスソフトやマイクロソフト社標準で提供しているスパイウェア検出ソフトウェアが有効である。ユーザーは定期的に検出を行って、スパイウェアが侵入していないことを確認するのが安全である。

[中島由弘]

『石田晴久著『インターネット安全活用術』(岩波新書)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ASCII.jpデジタル用語辞典 「スパイウェア」の解説

スパイウェア

ユーザーの知らないうちにコンピューターにインストールされ、さまざまな情報を収集するプログラム。なんらかのアプリケーションとセットでインストールされることが多い。もともとはマーケティングを目的としたプログラムで、パソコンの利用状況やインターネットの履歴など有用な情報を収集し、マーケティング会社などに送信する。ユーザー登録をしたメーカーから広告メールが配信される程度で大きな被害はないものの、個人情報が勝手に第三者へ流出することから、プライバシー保護の観点で問題となっている。悪質なスパイウェアには、パソコンに入っているアドレス帳やクレジットカード番号などの個人情報を収集するものもある。さらに、ユーザーのキー入力を監視するキーロガーと呼ばれるプログラムがパスワードを盗み、なりすましなどの被害につながる危険もある。そのため、最近のウイルス対策ソフトにはスパイウェア対策機能を備えた製品が増えている。

出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報

IT用語がわかる辞典 「スパイウェア」の解説

スパイウェア【spyware】

コンピューターの利用者に関する情報を収集し、外部の企業や個人にその情報を送信するソフトウェアの総称。ウェブブラウザーの閲覧履歴、キーボードやマウスによる入力情報などが、収集の対象となる。◇「spy(スパイ)」と「software(ソフトウェア)」の混成語。

出典 講談社IT用語がわかる辞典について 情報

情報セキュリティ用語辞典 「スパイウェア」の解説

スパイウェア

PCの情報をユーザーが気づかないうちにさまざまな情報を送信するソフトウェアのこと。ユーザーの承諾なしにソフトウェアがインストールされたり、情報が取られたすることがあり問題化しつつある。

出典 教育ネットワーク情報セキュリティ推進委員会(ISEN)情報セキュリティ用語辞典について 情報

ホームページ制作用語集 「スパイウェア」の解説

スパイウェア

ユーザーの行動や個人情報などを収集したり、知らないうちに勝手にコンピュータにインストールされてスパイ活動を行ったりするアプリケーションソフト。

出典 (株)ネットプロホームページ制作用語集について 情報

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