ゼロサム社会(読み)ゼロサムシャカイ(その他表記)The Zero-Sum Society

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゼロサム社会」の意味・わかりやすい解説

ゼロ・サム社会
ゼロ・サムしゃかい
The Zero-Sum Society

アメリカの経済学者 L.C.サローの著書。 1980年刊。「分配と経済変化の可能性」という副題がつけられている。本書のテーマは,経済成長がない社会では,経済全体での所得分配は全体でゼロ和,すなわちゼロ・サムになり,誰かが得をするためには必ず誰かが損をしなければならないというもの。著者はアメリカにおけるインフレエネルギー,環境,所得格差など現実の経済問題を逐一検討し,それらのなかにゼロ・サム的要素がどのように盛込まれているかを分析している。そしてゼロ・サム問題こそが最優先で解決されるべき経済問題の一つであると強調し,そのためにも分配の公正について社会の合意をつくり出さなければならないと主張している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

一度利用した製品を捨てずにそのまま再使用すること。ごみの削減に重要だとされる「3R」の一つで、衣類・服飾品や家電などさまざまな品目が取り扱われている。リユース商品の専門店やイベント、フリーマーケット...

リユースの用語解説を読む