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ソクーロフ Aleksandr Nikolaevich Sokurov

大辞林 第三版の解説

ソクーロフ【Aleksandr Nikolaevich Sokurov】

1951~ ) ロシアの映画監督。検閲の圧力にも屈せず、商業主義にも走らず、独自のビジョンを追求。監督作品「孤独な声」「日蝕の日々」「静かな頁」「石」など。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ソクーロフ
そくーろふ
Александр Николаевич Сокуров Aleksandr Nikolaevich Sokurov
(1951― )

ロシアの映画監督。1986年のペレストロイカ後の旧ソ連邦および新生ロシアを代表する監督の一人。ソビエト連邦のロシア連邦共和国東シベリアの要衝イルクーツク州、ポドルビハ村生まれ。軍人家庭に育ち、少年期は父に伴って、その任地である中央アジアや東欧を転々として過ごす。1969~1975年は、テレビ・ラジオ局で演出助手として勤務し、その間1974年にゴーリキー大学史学部を卒業して国立映画大学監督学部に入学し、ドキュメンタリー映画を学ぶ。1979年に卒業するとレンフィルムなどで働くが、ペレストロイカの1987年までは、彼の作品のほとんどは公開禁止処分となっていた。代表的な作品としては、卒業制作の『孤独な声』(1978)、『痛ましき無関心』(1983)、『マリア』(1988)などがある。ペレストロイカ後は、劇映画とドキュメンタリー映画を同時並行して猛烈な勢いで製作し続けている。
 作品には従来の古典的映画の表現にはそぐわない独特な異化的表現が随所にみられる。また一貫して死や死者をモチーフに取り入れているのも特徴である。これらの究極的表現としてワンショット90分で撮りきった『エルミタージュ幻想』(2002)がある。ドキュメンタリーでは、『オリエンタル・エレジー』(1995)などの日本に材を得た「日本三部作」。劇映画では、ヒトラー、レーニン、昭和天皇をそれぞれ描く『モレク神』(1999)、『牡牛座 レーニンの肖像』(2001)』、『太陽』(2005)などの絶対権力者シリーズが知られる。最近作『ファウスト』(2011)はベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞。2011年(平成23)、日本政府より旭日双光賞を授与された。[田中 陽]

資料 監督作品一覧(日本公開作)

孤独な声 Odinokiy golos cheloveka(1978)
ヒトラーのためのソナタ Sonata dlya Gitlera(1979)
痛ましき無関心 Skorbnoye beschuvstviye(1983)
エレジー Elegiya(1986)
マリア Mariya(1988)
日陽は静づかに発酵し… Dni zatmeniya(1988)
ペテルブルグ・エレジー Peterburgskaya Elegiya(1989)
ボヴァリー夫人 Spasi i sokhrani(1989/2009)
セカンド・サークル Krug vtoroy(1990)
ストーン クリミアの亡霊 Kamen(1992)
ロシアン・エレジー Elegiya iz Rossii(1993)
静かなる一頁 Tikhiye stranitsy(1993)
精神(こころ)の声 Dukhovnye golosa(1990-1995)
オリエンタル・エレジー Vostochnaya elegiya(1995)
穏やかな生活 Smirennaya zhizn(1997)
マザー、サン Mat i syn(1997)
ソルジェニーツィンとの対話 Uzel(1998)
サンクト・ペテルブルグ日記 フラット・コージンツェフ Peterburgskiy dnevnik. Kvartira Kozintseva(1998)
ドルチェ 優しく Nezhno(1999)
モレク神 Molokh(1999)
牡牛座 レーニンの肖像 Telets(2001)
エルミタージュ幻想 Russkiy kovcheg(2002)
ファーザー、サン Otets i syn(2003)
モーツァルト・レクイエム Peterburgskij dnevnik: Mozart. Rekviem(2004)
太陽 Solntse(2005)
ロストロポーヴィチ 人生の祭典 ELegiya Zhizni. Rostropovich. Vishnevskaya.(2006)
チェチェンへ アレクサンドラの旅 Aleksandra(2007)
ファウスト Faust(2011)

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

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