ダンマル

化学辞典 第2版 「ダンマル」の解説

ダンマル
ダンマル
dammar

ダンマーダマールともいう.マレー半島ボルネオスマトラなどに産するフタバガキ科ショレアSchoreaから分泌する樹脂の総称無色または淡黄色の塊状物質で,75 ℃ 付近で軟化し,100~150 ℃ で溶融する.1.04~1.06.酸価は20~40.エタノール,エーテル,酢酸,アセトンなどには不完全に溶け,テレビン油,四塩化炭素,ペンチルアルコール酢酸ペンチル石油エーテルなどに可溶.成分としてはダンマレンジオール,ダンマロール酸などが発見されているが明らかではない.ラッカーワニスインキリノリウムなどの製造原料として用いられる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダンマル」の意味・わかりやすい解説

ダンマル
dammar

ダマールともいう。天然樹脂一種。東南アジア原産の植物樹皮からとる。無色ないし淡黄色。テレビン油などに溶解したものをダンマルワニスといい,塗料に使う。また特に白色のものを白ニスと呼び,白エナメルの原料として利用される。

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世界大百科事典(旧版)内のダンマルの言及

【ダマール】より

…ダンマル,ダンマー,ダマルともいわれる天然樹脂。生産する樹木はフタバガキ科のサラノキ属Shorea,バラノカルプス属Balanocarpus,ホペア属Hopea,バチカ属Vaticaなどに属するものがふつうで,東南アジアに生育する。…

※「ダンマル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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