ティティウス‐ボーデの法則(英語表記)Titius-Bode's law

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ティティウス‐ボーデの法則
てぃてぃうすぼーでのほうそく
Titius-Bode's law

惑星の軌道長半径に関する経験法則。ティティウスJ. D. Titius(1729―96)によりみいだされ、ボーデによって世に広められた。法則の内容は、各惑星の軌道長半径aが、天文単位で近似的に0.1×(4+3×2n)で与えられるというもの。ただし、水星はn=-∞、金星ではn=0とし、地球、火星、小惑星……の順に、1、2、3、……ととる。ボーデによってこの法則が紹介された当時(1772)、小惑星を除く土星より内側の6個の惑星だけが知られていた。1778年F・W・ハーシェルによって発見された天王星がこの法則から予想される位置に近かったことから、急速に注目を集め、欠番になっていた新惑星(n=3の惑星)の探査を刺激した。1801年には、G・ピアッツィによって小惑星(準惑星)ケレスが予想位置に発見されるに及んで、ティティウス‐ボーデの法則は太陽系に関する一大法則と考えられるに至った。しかし、その後発見された海王星、冥王(めいおう)星の軌道長半径はこの法則とはあわなかった。ティティウス‐ボーデの法則は惑星発見の歴史に重要な役割を果たしたものの、今日では、あくまで近似的な経験法則であり、物理学的、天文学的な根拠はもたないと考えられている。ただ、惑星がほぼ等比級数的に並んでいることは太陽系の重要な性質で、太陽系形成過程のなかで説明されるべきことであろう。なお、尽数関係とよばれる軌道半径間(厳密には公転周期間)の法則性が知られており、その天体力学的意味は明確である。[中澤 清]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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