ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トゥトアンクアメン」の意味・わかりやすい解説
トゥトアンクアメン
Tutankhamen
[没]前1352
古代エジプト第 18王朝 12代目の王 (在位前 1361~前 1352) で,ツタンカーメンとも呼ばれる。アメンホテプ3世の末子であったとも,イクナートンの子ともいわれるが,出自は不明。イクナートンの3女と結婚。最初アケタートンにとどまりアトン神を崇拝したが,アモンの神官に動かされてテーベに移りアモン信仰を国教として復興させ,みずからトゥトアンクアトンからトゥトアンクアメンと改名。宰相アイと将軍ホレムヘブに補佐されて政治を行ない,シリアに遠征したが,わずか 18歳で夭逝した。王の墓は「王陵の谷」においてイギリスの考古学者 H.カーターとカーナーボン卿により,1922年にほとんど完全な状態で発見され,王の墓の中にあった黄金の人型棺をはじめとする輝かしい副葬品は世界の注目を集めた。 (→トゥトアンクアメンの墓 )
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