翻訳|neuropathy
各種の原因による末梢神経の障害をいう。一般に神経炎との区別は厳密でなく,混同して用いられることが多い。多数の末梢神経が系統的に侵されるものを多発性神経炎(多発性ニューロパチー)と呼び,単一の末梢神経が侵されるものを単神経炎(単ニューロパチー)と呼ぶ。前者は遺伝,感染症,アレルギー,中毒,代謝異常などの全身的な原因によって起こり,後者は局所の炎症,外傷,虚血,圧迫などによることが多い。また膠原(こうげん)病などでは非系統的に多数の末梢神経が侵されることがあり,多発性単神経炎と呼ばれる。
症状としては知覚異常,運動麻痺,自律神経障害などを示し,その現れ方は原因によりさまざまである。障害は,多発性神経炎では左右対称性に四肢末端に著しいことが多く,単神経炎では侵された神経の支配領域に一致する。末梢神経伝導速度や神経生検は診断の参考になる。治療法は原因により異なる。
執筆者:楠 進
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…狭義には神経の炎症であるが,実際上神経障害の原因は必ずしも明らかでないため,原因にかかわらず末梢神経障害neuropathyと同義に用いられることが多い。神経炎は,(1)単神経炎(単一の末梢神経の障害),(2)多発性単神経炎(2本以上の神経の障害),(3)多発神経炎(左右対称性で四肢末梢優位の症状を呈する,多数の神経のびまん性の障害)に分類される。…
…たとえば,いわゆる坐骨神経痛は,腰椎椎間板ヘルニアなどによる神経根圧迫によることが多い。このようにはっきりとした器質的障害が原因の場合には,神経痛ではなく神経炎あるいはニューロパチーと呼ばれるのが普通である。この場合,前述の診断基準をすべて満足することはまれで,痛み以外に感覚異常,筋力低下,筋萎縮,栄養障害などの他覚的所見や病理学的変化が認められる。…
※「ニューロパチー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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