ニレ科(読み)にれか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ニレ科」の意味・わかりやすい解説

ニレ科
にれか
[学] Ulmaceae

双子葉植物、離弁花類落葉ときに常緑高木または低木。葉は互生し、単葉で基部は左右非相称のことが多い。托葉(たくよう)は早落性。花は小さく、両性または単性。花被(かひ)片は4~6裂し、雄しべは花被片と同数、それと対生の位置につく。雌しべは1本で二心皮からなり、子房は1、2室。果実は堅果、核果、または翼果。約15属150種あり、多くは北半球温帯に分布するが、熱帯にもある。日本にはエノキ属ケヤキ属、ムクノキ属、ニレ属、ウラジロエノキ属の5属12種がある。

[伊藤浩司 2019年11月20日]

 APG分類では、エノキ属、ムクノキ属、ウラジロエノキ属などはアサ科に移され、ニレ科はニレ属やケヤキ属など7属約65種で構成される。日本には2属4種がある。

[編集部 2019年11月20日]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニレ科」の意味・わかりやすい解説

ニレ科
ニレか
Ulmaceae

双子葉植物イラクサ目の木本科。約 15属 200種がある。おもに北半球の温帯から亜熱帯に分布する。葉は互生し,単葉で二重鋸歯をもち,基部は不対称のものが多い。花は小さく群がってつき,萼片は4~8枚,同数のおしべがある。両性花または雌雄同株,多くの種では果実が翼果である。ニレ,ケヤキ,ムク,エノキ,ウラジロエノキなどの諸属がある。

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