ネフロン

デジタル大辞泉 「ネフロン」の意味・読み・例文・類語

ネフロン(nephron)

腎小体とそれに連なる細尿管とを合わせたもの。腎臓機能および構造上の単位とみなされ、腎小体で血液から濾過ろかされた原尿が、細尿管で再吸され、尿が生成される。腎単位

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精選版 日本国語大辞典 「ネフロン」の意味・読み・例文・類語

ネフロン

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] nephron ) 腎臓の個々の腎小体とそれに連なる細尿管とを合わせていう。腎単位。〔人体の機能(1952)〕

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六訂版 家庭医学大全科 「ネフロン」の解説

ネフロン
(子どもの病気)

 ひとつの腎臓は、約100万個ずつの「小さな腎臓」からできています。この、腎臓を構成する単位である「小さな腎臓」を、ネフロンと呼んでいます。ネフロンは、糸球体(しきゅうたい)とそれに続く長い尿細管でなりたっています。

 血液はまず毛細血管の塊である糸球体に流れ込み、濾過(ろか)されます。血液中の老廃物は、糸球体で()し出され、原尿(尿のもと)がつくられます。この原尿は、尿細管を通る間にそのなかから必要な量の水分塩分栄養素などが再吸収され、原尿の残りの1%が尿として排泄されます。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ネフロン」の意味・わかりやすい解説

ネフロン
ねふろん
nephron 英語
Nephron ドイツ語

腎臓(じんぞう)の実質内の腎小体(マルピーギ小体)と尿細管とから構成される微小な構造物で、尿生成の構造単位(腎単位)となる。ネフロンは腎実質に規則正しく配列し、両腎あわせて約200万個あるとされる。

[嶋井和世]

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百科事典マイペディア 「ネフロン」の意味・わかりやすい解説

ネフロン

腎単位とも。1個の腎小体とそれに続く尿細管を一括した呼称腎臓の構造上・機能上の単位。

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栄養・生化学辞典 「ネフロン」の解説

ネフロン

 腎組織にある尿を生成する装置の単位.糸球体,尿細管,ヘンレ係蹄,毛細血管系で構成される.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ネフロン」の意味・わかりやすい解説

ネフロン

腎単位」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のネフロンの言及

【腎臓】より

… 外形も動物により異なり,一般には左右1対であるが,軟骨魚類や硬骨魚類のように左右が融合したり,鳥類のように前・中・後葉と3葉に分葉したり,哺乳類の腎臓でも普通にみられるソラマメ型から多くの小腎からなる葉状腎をもつものまで多様である(図3)。 腎臓は多数の腎単位,すなわちネフロンnephronの集合したもので,腎単位は腎小体(ラテン名corpusculum renis,英名renal corpuscle)と尿細管(ラテン名tubulus renalis,英名renal tubule)とからなり,排出機能を営む一つの構造単位である。腎動脈血の供給を受けている糸球体とそれを包むようにしてボーマン囊Bowman’s capsuleがあり,この両者をいっしょにして腎小体という。…

【尿】より

… 尿にはそのほか微量であるが,ウロビリノーゲン,各種ホルモン(特にステロイドホルモン),カテコールアミン代謝産物,酵素(アミラーゼなど)が含まれるが,これらの異常増加の場合,および正常の尿にはごく微量しか含まれない糖,アミノ酸,タンパク質,アセトン体,ビリルビン,さらには赤血球,ヘモグロビン,白血球,細菌などがみられる場合には,臨床医学的に問題となる。
[尿の生成]
 腎臓はネフロンと呼ばれる機能的構造的単位が多数(片側で約100万本)集まった臓器であり,1本のネフロンは糸球体とそれを包む小さい袋(ボーマン囊),それに続く近位尿細管,ヘンレ係蹄(けいてい),遠位尿細管(この3部分を合わせて尿細管という)の各部からなる(図2)。(1)糸球体ろ過 腎臓での尿生成は糸球体における血漿のろ過に始まる。…

※「ネフロン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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