ロシア連邦,サハリン島(樺太)南西岸の漁港。人口2万4800(1992)。日本領時代は本斗(ほんと)と呼ばれ,漁業の町として繁栄し(1941年当時の人口1万1201),本斗支庁の所在地であった。樺太庁鉄道西海岸線はこの地を起点とし,稚内,小樽へも連絡船が通じていた。1945年ソ連併合後もトロール漁船団の基地としてサハリン島最大の漁獲高をもち,水産加工品はサハリン州全体の1/3を占めている。魚類缶詰工場,船舶修理工場,船員養成学校,職業学校などがある。〈ネベリスク〉という地名は,19世紀中葉にロシアのサハリン占領の端緒を開いた海軍軍人で極東地域研究家のネベリスコイGennadii I.Nevel'skoi(1813-76)にちなんだものである。
執筆者:秋月 俊幸
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
南樺太(からふと)(サハリン)の小都市本斗(ほんと)のロシア語名。
[編集部]
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