ノガイ語(読み)のがいご(その他表記)Nogay

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ノガイ語」の意味・わかりやすい解説

ノガイ語
のがいご
Nogay

トルコ系諸言語一つロシア連邦北カフカスコーカサス地方、カラチャエボ・チェルケシア共和国、ダゲスタン共和国などで約6万人(1989)が使用している。トルコ語族のうち中央語派に属し、カラカルパク語などと近い関係にあるが、南方語派からの影響もみられる。ロシア革命前までノガイ文語はなかったが、現在はキリル文字基礎にした正書法が行われている。

[竹内和夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ノガイ語」の意味・わかりやすい解説

ノガイ語
ノガイご
Nogai (Nogay) language

ロシア,北カフカスのカラチャイチェルケス共和国およびダゲスタン共和国で話されている言語。話し手約5万 5000人。カザフ語タタール語などとともにチュルク諸語の北西方言 (キプチャク方言) に分類される。内部は3つの方言に分れる。カラチャイチェルケス共和国の白ノガイ方言,ダゲスタン共和国の黒ノガイ方言と中央ノガイ方言である。 1938年からロシア文字による文字言語をもった。

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世界大百科事典(旧版)内のノガイ語の言及

【ノガイ族】より

…キプチャク・ハーン国を構成したトルコ系・モンゴル系遊牧民の末裔で,人口7万3700(1989)。チュルク語系のノガイ語を話し,宗教的にはイスラムのスンナ派に属する。13世紀後半,ジュチ・ハーンの曾孫のノガイは,ドン,ドナウ両川間の広大な地域に勢力を扶植したが,彼の子孫エディギュ(エディゲイ)は14世紀末~15世紀初めに事実上の独立国家ノガイ・オルダ(ノガイ・ハーン国)を建て,主都をヤイク川下流のサライチク(サライジュク)に置いた。…

※「ノガイ語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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