コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

ハマナシ

2件 の用語解説(ハマナシの意味・用語解説を検索)

百科事典マイペディアの解説

ハマナシ

ハマナス

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ハマナシ
はまなし / 浜梨
[学]Rosa rugosa Thunb.

バラ科の落葉低木。ハマナスともよぶが、これは東北地方の訛(なま)りが一般化した俗称である。匍匐(ほふく)枝で繁殖する。高さ1~1.5メートル。茎に太い刺(とげ)と細く鋭い刺を密生し、刺の表面にも毛がある。若枝は柔らかい刺毛が多い。葉は長さ9~12センチメートル、深緑色で半光沢があり、表面は無毛、しわが葉脈に沿って網状にへこみ、葉裏に突出する。小葉は7~9枚、倒卵状楕円(だえん)形で長さ3~5センチメートル、縁(へり)に鈍い鋸歯(きょし)があり、葉軸に軟毛がある。托葉(たくよう)は幅は広く、分かれた先は半卵形で先端はとがり、大形の葉状で半分以上葉柄に合着する。花期は6~7月、続いてすこしずつ返り咲きする。花は枝先に1~数個つき、強い芳香がある。花柄は太くて短く、長さ1~3センチメートルで小さい刺がある。萼筒(がくとう)は無毛で扁球(へんきゅう)形、萼片は長く立ち、軟毛、刺毛、腺(せん)がある。花冠は鮮やかな深紅紫色で、径6~10センチメートル。花弁は5枚で平開し、広倒卵形で先端はへこむ。雄しべは多く、黄色が目だつ。花柱は離生するが基部は合生し、毛がある。果実は扁球形で無毛、まれに刺がある。初め緑色であるが、しだいに橙(だいだい)色に変わり、7~8月、紅色に熟す。白色花のものをシロハマナシvar. albiflora Koidz.という。北海道から日本海側は島根県、太平洋側は茨城県まで分布する。
 根皮は昔から絹糸を黄褐色に染めるのに用いる(秋田黄八丈)。
 近縁種マイカイ(瑰)Rasa maikai Haraは、地下茎がさらに旺盛(おうせい)に繁殖する。茎はやや直立性で、高さ1~1.5メートル。枝はハマナシよりやや細い。ハマナシに比べて、葉は刺とともにやや小さく、披針(ひしん)状長楕円形で濃緑色、光沢は少ない。表面のしわは多いが、ハマナシほど深くない。葉軸に小さい刺、刺毛がある。花期は5~6月。香りの強い、八重咲きの藤桃紅色花を開く。中国では自生するが、これは自然交雑種か栽培種と考えられる。つぼみを陰干ししたものを(まいかい)茶、発酵醸造したものを瑰露酒(メイコイルーチウ)と称し、飲用とする。日本で江戸末期から大正時代に、ハマナシを瑰にあてたのは誤りである。[鈴木省三]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

今日のキーワード

パラチオン、パラチオンメチル

パラチオンは無色で油状の液体、パラチオンメチルはコハク色の液体。ともに毒性が強く、有機リン系殺虫剤として使用された。50年代以降、稲の害虫被害を防ぐことが確認され、広く導入された。しかし、農民の中毒死...

続きを読む

コトバンク for iPhone