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バジャン bhajan

百科事典マイペディアの解説

バジャン

北インドの寺院や宗教的な集いで歌われる,ヒンドゥー教の神を讃える内容をもった歌。名称はサンスクリット語の〈分け持つ〉という意味の語から来ており,本来,他人が歌うのを聴いて楽しむというより,自分で歌うことに意味のある音楽。古典音楽の演奏家ヒンドゥスターニー音楽の様式を使って演奏するものは,ライト・クラシカル(軽古典音楽)に分類され,しばしば演奏会のしめくくりに演奏される。器楽の演奏家が,比較的ポピュラーなバジャンの旋律を主題にして変奏することもある。最近ではフィルム・ソング(インド映画の主題歌および挿入歌)風にアレンジされたものがカセットテープによって大量に流通するようになった。
→関連項目トゥムリー

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世界大百科事典 第2版の解説

バジャン【bhajan[サンスクリツト]】

インドの声楽曲の一形式。宗教的な献身を歌う。もともとバクタbhaktaと称される,神に対する無条件の献身と神からの恩寵といった愛の関係を熱烈に実践した,ヒンドゥー教の新しい形の信仰者によって歌われた。バジャンとバクタとはサンスクリットの〈分け持つ〉という意味の語からきている。クリシュナ神と羊飼いの少女たちとの恋愛物語に託して,神の愛から離れた孤独な魂の寂しさを歌う。現在は,専門の声楽家によっても歌われる。

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世界大百科事典内のバジャンの言及

【インド音楽】より

…これらは信仰を表明する歌であり,民謡の一つのあり方でもある。その一つの様式であるバジャンは,神との合一にいたる手だてである信愛(バクティ)の表現である。またイスラムのスーフィーたちの法悦への手段としての歌はカワーリーと呼ばれる。…

【ヒンドゥー教】より

…ときとして神像の前でヤギなどが犠牲にされることがある。儀礼には念珠を用い,マントラ(神歌)が唱えられ,御詠歌に似たバジャンが熱狂的に歌われることもある。またヤントラという象徴的・神秘的図形が用いられ,卍(まんじ)がスワスティカー(幸福の印)として使われ,儀式を行うためにマンダラ(曼荼羅)と称する一定の円形の場所を設ける場合もある。…

※「バジャン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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