デジタル大辞泉 「パラリンピック」の意味・読み・例文・類語
パラリンピック(Paralympics)
[補説]当初は
元来は、「[英語] paraplegia(下半身不随)+[英語] Olympics」からの造語で、昭和三九年(一九六四)の東京大会で初めて用いられたが、当時の正式名称は「国際ストーク‐マンデビル競技会」。一九八八年のソウル大会から正式に大会名称に使われるようになり、この時の Para- は「もう一つの」と解釈され、翌年の国際パラリンピック委員会の設立以降「もう一つのオリンピック」と位置づけられている。
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〈パラリンピック〉は下半身対麻痺者paraplegicsと,オリンピックOlympicsとの合成語で,身体障害者の国際スポーツ競技大会の通称。スポーツが身体障害者のリハビリテーションに有効な治療手段となるところから,イギリスのストークマンデビル病院長,グットマンLudwig Guttmann博士らが脊髄損傷による下半身麻痺者のスポーツを奨励,競技大会を開いた。1952年オランダチームの参加により国際的競技大会となった。60年のオリンピック・ローマ大会より原則として同じ開催国でオリンピックに引き続き行うことに決定,76年のカナダ大会より切断者,視覚障害者の参加も認めるようになった。1980年のオランダ大会から脳性麻痺者が加わった。1964年の東京オリンピック時には,パラリンピック東京大会(第13回ストークマンデビル大会)が日本も含めて22ヵ国から379名(《パラリンピック東京大会報告書》)の障害選手を集めて開催され,その後も毎回盛会を続けている。代表的競技種目としては,陸上競技,水泳,車椅子バスケット,フェンシング,アーチェリー等がある。なお,知的発達障害者の国際スポーツ大会は,特別オリンピックSpecial Olympicsとして,別に国際的な規模で催されていたが,1992年スペイン大会からパラリンピック精神薄弱者部門とされるようになった。日本では1964年の東京での国際身体障害者スポーツ大会(パラリンピック)を契機に,65年から毎年全国身体障害者スポーツ大会が開催されてきている。第1回の岐阜大会以来,秋期国民体育大会の直後に,当該の国体開催の都道府県で開催されている。また全国精神薄弱者スポーツ大会(ゆうあいピック)は1992年に〈国連・障害者の10年〉の最終年を契機に開催され,毎年各都道府県回り持ちで開催されている。
執筆者:小島 蓉子
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(藤田紀昭 日本福祉大学教授 / 2007年)
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