ヒメスギカミキリ(読み)ひめすぎかみきり

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヒメスギカミキリ」の意味・わかりやすい解説

ヒメスギカミキリ
ひめすぎかみきり / 姫杉天牛
[学] Palaeocallidium rufipenne

昆虫綱甲虫目カミキリムシ科に属する昆虫。日本各地に分布するほか、朝鮮半島樺太(からふと)(サハリン)、琉球(りゅうきゅう)諸島台湾にも産するスギヒノキ害虫。体長7~12ミリ。体はやや長く、平たくて黒色でかすかに藍(あい)色を帯びるが、変化があり、大部分赤褐色のものもあり、上ばねの大部分あるいは肩部だけ赤いものもある。腹部は赤褐色。成虫は3、4月ごろから現れ、スギの材などに集まる。成虫で越冬するが、北方では幼虫で冬を越す。

[中根猛彦]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヒメスギカミキリ」の意味・わかりやすい解説

ヒメスギカミキリ
Palaeocallidium rufipenne

鞘翅目カミキリムシ科。体長6~13mm。体は扁平,黒色で,腹部は赤褐色,第2節以下の触角と肢は暗赤褐色である。上翅は粗面で,雌では全面赤褐色,雄では藍色もしくは基部のみ赤褐色である。肢の腿節は基部が細く,先半は強く肥大する。スギやヒノキの害虫で,幼虫はその皮下を食害する。北海道本州,四国,九州,台湾,サハリン,朝鮮に分布し,成虫は春から夏にかけて普通にみられる。

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小学館の図鑑NEO[新版]昆虫 「ヒメスギカミキリ」の解説

ヒメスギカミキリ
学名:Palaeocallidium rufipenne

種名 / ヒメスギカミキリ
目名科名 / コウチュウ目|カミキリムシ科
解説 / 切りたおされたばかりのスギやヒノキに集まります。
体の大きさ / 7~12mm
分布 / 北海道~南西諸島
成虫出現期 / 3~5月
幼虫の食べ物 / スギ、ヒノキなど

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世界大百科事典(旧版)内のヒメスギカミキリの言及

【カミキリムシ】より

…胸脚を欠くものが少なくない。イチジクにつくキボシカミキリ,ミカン類につくゴマダラカミキリ,タケ類につくベニカミキリ,スギ類につくスギカミキリやヒメスギカミキリ,キク類の茎に潜るキクスイカミキリなど著名な害虫が多い。琉球諸島ではイエカミキリの幼虫が家屋に被害を与えている。…

※「ヒメスギカミキリ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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