ビルトゥオーソ(その他表記)virtuoso

翻訳|virtuoso

デジタル大辞泉 「ビルトゥオーソ」の意味・読み・例文・類語

ビルトゥオーソ(〈イタリア〉virtuoso)

卓越した技巧を持つ演奏家名手

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精選版 日本国語大辞典 「ビルトゥオーソ」の意味・読み・例文・類語

ビルトゥオーソ

  1. 〘 名詞 〙 ( [イタリア語] virtuoso ) ( 「勇ましい」「有徳の」の意から ) 音楽家の中で、卓越した技巧をもつ演奏家。技巧派。名手。

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改訂新版 世界大百科事典 「ビルトゥオーソ」の意味・わかりやすい解説

ビルトゥオーソ
virtuoso

きわめて高度な演奏技術をもつ演奏家を意味する。〈名手〉などと訳される。ラテン語で〈才能〉を意味するvirtusに由来するこの語は,ルネサンス時代から有能な才能をもつ音楽家の総称として用いられはじめ,バロック時代に入ってから,作曲家や指揮者や理論家に対してでなく,協奏曲のソロを受け持つ演奏家に対する称賛の言葉として使われるようになった。バージナルのJ.ブル,リュートダウランドオルガンフレスコバルディやJ.S.バッハ,ハープシコードのD.スカルラッティ,ピアノのモーツァルトベートーベンは,ロマン派以前の〈名手〉の典型的な例である。19世紀はまさにビルトゥオーソの時代で,パガニーニ,サラサーテ,イザイエ(以上,バイオリン),ショパン,リスト,A.G.ルビンシテイン,ブゾーニ(以上,ピアノ),R.ワーグナー,ベルリオーズ,H.vonビューロー,H.リヒターニキシュ(以上,指揮)らの名手が,演奏会のステージやサロンを場として華やかな名人芸を繰り広げた。しかし20世紀に入ると,〈作品に忠実な演奏〉という思想が支配的になり,技術中心の名人芸はしだいに姿を消した。
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