ピリミジン塩基(読み)ピリミジンエンキ(その他表記)pyrimidine base

デジタル大辞泉 「ピリミジン塩基」の意味・読み・例文・類語

ピリミジン‐えんき【ピリミジン塩基】

ピリミジン誘導体である一群塩基性物質。生体核酸塩基成分としてヌクレオチドの形で存在し、シトシンウラシルチミンなどがある。

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精選版 日本国語大辞典 「ピリミジン塩基」の意味・読み・例文・類語

ピリミジン‐えんき【ピリミジン塩基】

  1. 〘 名詞 〙 ピリミジンとその誘導体の総称種類が多いが、生体中では核酸の構成成分として存在する、シトシン、ウラシル、チミンなどがある。

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改訂新版 世界大百科事典 「ピリミジン塩基」の意味・わかりやすい解説

ピリミジン塩基 (ピリミジンえんき)
pyrimidine base

核酸を構成する単位物質で,ピリミジン核を基本骨格とする塩基性物質。生体中では,プリン塩基とともにヌクレオチドとして核酸の構成単位となる。DNA中にはシトシンとチミンが,RNA中にはシトシンとウラシルが含まれる。

DNA中で紫外線照射により二量体となり,遺伝子傷害の原因となる。また,核酸中では修飾されたピリミジン塩基も存在し,真核生物遺伝子DNA中の5-メチルシトシン,T偶数系ファージの5-ヒドロキシメチルシトシンなどが知られる。
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化学辞典 第2版 「ピリミジン塩基」の解説

ピリミジン塩基
ピリミジンエンキ
pyrimidine base

ピリミジンおよびその誘導体の総称.これらの化合物は塩基としての性質を示す.その種類は非常に多いが,そのうちシトシンウラシルチミン5-メチルシトシン,および5-ヒドロキシメチルシトシンの5種類は,生体中に核酸の塩基部分として存在する.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「ピリミジン塩基」の解説

ピリミジン塩基

 プリン塩基と同様,ヌクレオチドの成分で,核酸やNADなどの成分.核酸では,RNAのウラシル,DNAのチミン,両者共通のシトシンがある.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のピリミジン塩基の言及

【核酸】より

…アデニン,グアニンならびにこれらが修飾を受けた塩基は,プリン骨格をもつので,プリン塩基と呼ばれる。一方シトシン,チミン,ウラシルならびにこれらの修飾塩基は,ピリミジン骨格をもつのでピリミジン塩基と呼ばれる。先に示したDNA鎖とRNA鎖の化学構造において,糖とリン酸との間のホスホジエステル結合部位に着目すると,核酸の鎖に方向性のあることがわかる。…

※「ピリミジン塩基」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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