塩基性(読み)エンキセイ

百科事典マイペディアの解説

塩基性【えんきせい】

塩基がもつ特性を塩基性という。1884年S.A.アレニウスは,化合物のうちで,水溶液中で解離して水酸化物イオンOH(-/)を生ずる物質を塩基と定義した。現在では,一般的に非共有電子対をもつ物質を塩基と呼ぶ。アルカリ金属の水酸化物の水溶液で代表されるように,塩基の水溶液が示す塩基性をアルカリ性と呼び,酸性と対比して使用する。→pH(ピーエッチ)
→関連項目アルカリ酸性リトマス試験紙

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岩石学辞典の解説

塩基性

(1) 化学的には酸の働きを中和する性質を意味したが,ブレーンステッド(J. N. Broenstede)の定義ではH+との親和性,ルイス(G. N. Lewis)の定義では電子対の供与性を示す.水溶液系では水酸化物イオンOH-を与えるものが塩基性を示し,溶液の水素イオン指数がpH>7のときに塩基性溶液という(長倉ほか : 1998).(2) 酸性(acid)に対する語で,シリカ(SiO2)に乏しい岩石に用いる.塩基性岩という場合の範囲は研究者によって異なったSiO2含有量が用いられる.一般には52%を下限にすることが多い[Abichi : 1841, Beaumont : 1847].塩基性の岩石は一般に火山岩起源のものが多く,MgO, FeO, CaO, Al2O3などに富んでおり,変成作用を受けると角閃石,斜長石,緑簾石,緑泥石,輝石などが形成され,外的な条件によって鉱物組成が非常に変化する.ベーサイト(basite),サブシリシアス(subsili-ceous)[Winchell : 1913]サブリシック(subsilicic)[Clarke : 1908]など同じである.

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世界大百科事典 第2版の解説

えんきせい【塩基性 basic】

塩基がもつ特性を塩基性という。1884年S.A.アレニウスは,化合物のうちで,水溶液中で解離して水酸化物イオンOHを生ずる物質を塩基と定義した。現在では,より一般的に非共有電子対をもつ物質を塩基と呼ぶ。塩基性の強弱は塩基の安定性で決まる。アルカリ金属の水酸化物の水溶液で代表されるように,塩基の水溶液が示す塩基性をアルカリ性と呼び,酸性と対比して使用する。【井口 洋夫】

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大辞林 第三版の解説

えんきせい【塩基性】

塩基の示す基本的性質。水溶液では水酸化物イオンを与える性質。水溶液の水素イオン指数(pH)は七より大で、赤色リトマス試験紙を青色に変える。アルカリ性。 ⇔ 酸性

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精選版 日本国語大辞典の解説

えんき‐せい【塩基性】

〘名〙 塩基のもつ性質。塩基が水素イオンと結合しようとする性質。アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩などの強塩基性は特にアルカリ性という。⇔酸性。〔稿本化学語彙(1900)〕

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