ベルヌーイ法(読み)ベルヌーイホウ

化学辞典 第2版 「ベルヌーイ法」の解説

ベルヌーイ法
ベルヌーイホウ
Verneuil method

1920年,A. Verneuil(仏)が酸水素炎を用いてルビー単結晶を得て以来,おもに高融点酸化物に利用される単結晶育成法の一つ.その原理は,結晶素材を微粉末にし,この試料粉末を炉の上部から吹き出ている酸水素炎中に落下させ,この溶融体を種子結晶上に積もらせて凝固結晶させるものである.結晶の良否は,原料の性状(純度,粒度,水分)や試料粉末供給量の正確な制御と安定した炎の保持に左右される.熱源として,火炎のほかに,プラズマトーチ,誘導加熱,アークイメージが試みられている.この方法で,レーザー用の純度や完全性のよい数百gもある大きな単結晶をはじめとして,フェライト結晶やルチルTiO2などの人造宝石の製造に応用されている.加熱源としてプラズマジェット太陽炉を利用することもある.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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