水素ガスを燃料,酸素ガスを酸化剤として燃焼反応を行わせたとき生じる火炎をいう.燃料中に炭素を含まないので,炎は透明,また発熱量が大きいので火炎温度も高い.反応に関与する化学種の種類と数が少ないため,火炎中で起こる化学反応の機構はよく解明されていて,研究も多い.普通,酸水素炎の生成する限界(発火限界)は,温度と圧力を座標にとって図示すると次のようになるが,このなかで,第三限界は発熱と放熱の釣合いにもとづいた熱機構で説明され,第一および第二限界の主要部分は,次のような素反応で与えられる活性化学種の生成と消滅に基礎をおいた連鎖機構で説明される.
ただし,Mは第三体である.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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