ベンズアニリド(英語表記)benzanilide

改訂新版 世界大百科事典 「ベンズアニリド」の意味・わかりやすい解説

ベンズアニリド
benzanilide


N-ベンゾイルアニリンともいう。昇華性のある無色の葉状結晶。融点161℃,沸点117~119℃(10mmHg)。エーテル中で塩化ベンゾイルとアニリンとを炭酸カリウム触媒として縮合させるか,または,ベンゾフェノンヒドロキシルアミンとを反応させて生ずるベンゾフェノンオキシムに,エーテル中で五塩化リンを作用させてベックマン転位を起こすと得られる。



用途染料香料原料である。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

化学辞典 第2版 「ベンズアニリド」の解説

ベンズアニリド
ベンズアニリド
benzanilide

N-phenylbenzamide.C13H13NO(197.24).アニリンと安息香酸とを加熱脱水縮合させると得られる.昇華性の無色の葉状晶(エタノールより再結晶).融点163 ℃,沸点117~119 ℃(1.3 kPa).1.315.エタノールに可溶,エーテルに難溶,水に不溶.重クロム酸カリウムと濃硫酸とで紫色を呈する.染料および香料などの原料に用いられる.[CAS 93-98-1]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android