日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホーエンローエ」の意味・わかりやすい解説
ホーエンローエ
ほーえんろーえ
Chlodwig Fürst zu Hohenlohe-Schillingsfürst
(1819―1901)
ドイツの政治家。南ドイツ、バイエルンの有力貴族。反プロイセン意識の強いバイエルンにあって、早くからプロイセンによるドイツ統一を支持し、プロイセン・オーストリア戦争後、一時バイエルン首相となった。第二帝国成立後、帝国議会議員としてビスマルクの政治を助け、1880年代以降、駐仏大使、エルザス・ロートリンゲン(アルザス・ロレーヌ)総督を経て、1894年、帝国首相に就任した。高齢のため、直接、自ら前面に出て指導することなく、外相やプロイセン内相にその任務をゆだねた。彼の下で、「結集政策」といわれる支配体制基盤の再編がなされ、対外的には海軍拡張、中国への進出など世界政策が開始された。
[木村靖二]