ポポカテペトル火山(読み)ぽぽかてぺとるかざん(その他表記)Volcán Popocatépetl

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ポポカテペトル火山」の意味・わかりやすい解説

ポポカテペトル火山
ぽぽかてぺとるかざん
Volcán Popocatépetl

メキシコ中部、首都メキシコ市の南東約60キロメートルにそびえる活火山標高5452メートル。安山岩質の成層・円錐(えんすい)火山である。オリサバ火山(5675メートル)に次ぐ同国第二の高峰で、つねに雪を頂く。山名ナワトル語で「煙を吹く山」の意。有史時代に約30回の噴火が報告されている。2001年の噴火では、火砕流山頂から8キロメートル流下した。多量の二酸化硫黄を放出し続けている。大半山頂火口(径600~400メートル)での爆発で、同火口内には多くの噴気孔が現存する。

諏訪 彰・中田節也]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポポカテペトル火山」の意味・わかりやすい解説

ポポカテペトル火山
ポポカテペトルかざん
Volcán Popocatépetl

メキシコ中部にある火山。メキシコ高原の南縁をなす火山帯に属する火山で,メキシコ市の南東約 70km,メキシコ,プエブラ両州の州境にある。標高 5452m。シトラルテペトル火山(5610m)に次ぐメキシコ第2の高峰で,山頂は万年雪におおわれる。山体は左右対称の円錐形で,山頂には大きな火口がある。山名はアステカ族の言語ナワトル語で「煙を吐く山」の意。約 15km北のイスタシワトル火山(5286m)と双子火山をなす。山麓には 16世紀初頭,キリスト教布教のために建てられた修道院が散在し,1994年世界遺産の文化遺産に登録。

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