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マリュス Étienne Louis Malus

世界大百科事典 第2版の解説

マリュス【Étienne Louis Malus】

1775‐1812
フランスの物理学者。1794年にエコール・ポリテクニクに入学。98年からナポレオンエジプトシリアの遠征にエンジニアとして従軍し,1801年帰国した。仕事のかたわら光学の研究を始め,08年に出された複屈折に関する懸賞問題に応募し,当時ラプラスにより主張されていた光の粒子説からの説明に成功したとして10年に受賞した。またこの研究中に,偏光現象を発見(1808)し,これを光の粒子説から説明,A.J.フレネルの光の波動説の登場まで,光の粒子説の重要な根拠とされた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

マリュス
まりゅす
tienne Louis Malus
(1775―1812)

フランスの物理学者。パリに生まれる。軍隊に入ったが1794年に抜擢(ばってき)されて、新しく創設された理工科大学校(エコール・ポリテクニク)に学ぶ。卒業後、技術将校となりナポレオンのエジプト・シリア遠征に加わる。1807年に「光学論考」を著す。この論文はその後W・R・ハミルトンによって引き継がれ、『光学系の理論』(1827)として一般化された。1808年にフランス科学アカデミーが募集した複屈折に関する懸賞論文のための研究のなかで反射光の偏り(偏光)を発見し、直交光線系に関する「マリュスの定理」を証明した。[田中國昭]

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世界大百科事典内のマリュスの言及

【光線束】より

…一つの点光源から発する多数の光線を考え,これらの光線上で光源から光路長の等しい点を結んでできる曲面を(光波の)波面という。この曲面は光源からそこへ至る所要時間の同じ点の集りであり,同時に放射された光の波の等位相面である。光は光源から面上の点までの間で所要時間が最小となる径路をとる(フェルマーの原理)から,光線はいずれもこの曲面に垂直である。一般に一つの直交曲面を共有する光線の集りを光線束という。いろいろな光線の集りの中で光線束をとり出して考える理由は,〈ある一つの曲面を垂直に通過する光線群は,反射や屈折を何度か繰り返した後も,また他の一つの曲面に直交している〉というマリュスの定理Malus’ theorem(1808年にフランスのマリュスEtienne Louis Malus(1775‐1812)が発表)が成り立つからである。…

【光線束】より

…一つの点光源から発する多数の光線を考え,これらの光線上で光源から光路長の等しい点を結んでできる曲面を(光波の)波面という。この曲面は光源からそこへ至る所要時間の同じ点の集りであり,同時に放射された光の波の等位相面である。光は光源から面上の点までの間で所要時間が最小となる径路をとる(フェルマーの原理)から,光線はいずれもこの曲面に垂直である。一般に一つの直交曲面を共有する光線の集りを光線束という。いろいろな光線の集りの中で光線束をとり出して考える理由は,〈ある一つの曲面を垂直に通過する光線群は,反射や屈折を何度か繰り返した後も,また他の一つの曲面に直交している〉というマリュスの定理Malus’ theorem(1808年にフランスのマリュスEtienne Louis Malus(1775‐1812)が発表)が成り立つからである。…

【偏光】より

…光による回折・干渉実験から,光が波の性質をもつことがわかるが,この光波は,進行方向に対して垂直方向に振動する横波なのか,あるいは進行方向と振動方向とが一致する縦波なのであろうか。このことを調べるために次のような実験をしてみよう。結晶軸に平行に切った電気石の薄い板を通して光源を見ながら,その板を回しても,明暗の変化は起こらない。しかし,この板を2枚重ねて,一方を回してみると,2枚の結晶軸の方向が平行のときはもっとも明るく,垂直のときはもっとも暗くなる。…

※「マリュス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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