マンモグラフィー

デジタル大辞泉 「マンモグラフィー」の意味・読み・例文・類語

マンモグラフィー(mammography)

乳癌にゅうがんなどの乳腺にゅうせん疾患の診断に最も広く用いられている画像診断法の一つ乳房撮影(法)。

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百科事典マイペディア 「マンモグラフィー」の意味・わかりやすい解説

マンモグラフィー

乳癌(がん)検診の一つで,乳房をX線撮影する画像診断法。乳房は乳腺,脂肪,血管,皮膚など,X線透過性にほとんど差のない成分で構成されているため,ふつうの胸部や骨の撮影とは別の専用装置であるマンモグラフィーを用いる。透明な板に乳房をはさんで厚みを均等にして,X線を流して撮影する。 日本人女性の癌による死亡のうち,乳癌の占める割合は年々増えており,1997年の厚生省人口動態統計によれば,胃,肺,肝臓に次いで4位となっている。日本乳癌検診学会では,1996年にガイドラインを作成し,50歳以上の女性には視触診とともに,マンモグラフィーの撮影を2年に1回実施するよう提案している。 ただし,ホルモン臓器腫瘍は,ほかの臓器と比べて良性か悪性かの診断が難しい。1998年,米国ワシントン大学などのグループが医学雑誌《ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン》に発表した研究によると,マンモグラフィーや触診の検査では,約3分の1が乳癌ではないにもかかわらず,疑陽性で再検査をしていたという。癌を見つけるために有効な方法ではあるが,医師によって見方が違うことも多いため,なるべく専門医療機関で検診を受けることが望ましい。→MRI

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マンモグラフィー」の意味・わかりやすい解説

マンモグラフィー
mammography

乳癌を検出するために行なう,乳腺の単純X線写真(→X線撮影法)。30~40kVp(キロボルトピーク)の低電圧で撮る。乳腺内にしこりを触れる場合,マンモグラフィーによって,しこりの位置や形,性状,周辺組織との関係などを知ることができる。一般には上下像と側面像をフィルム上に写す。近年では技術が向上したため診断率は 90%近くであるが,乳腺は年齢によって非常に多様であり,若い女性は乳腺が発達しているため診断しにくい傾向にある。

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