イギリスのコミック・オペラの名コンビ、ギルバート(台本)とサリバン(作曲)の代表作。全二幕。1885年ロンドン初演。江戸時代の日本を舞台に、当時の世相をバラッド・オペラの伝統をくむ親しみやすい曲と、イギリス風のユーモアでやんわりと風刺する。王子ナンキプーは、父ミカドから醜い貴婦人カティシャとの結婚を命じられるが、これを嫌ってチチプの町へ行き、辻(つじ)音楽師となり、かわいいヤムヤムと恋に落ちる。彼女には婚約者の死刑執行人ココがいる。王子は絶望して自殺を思いたつ。そのとき、このところ死刑がないので4週間以内にない場合にはココは失職との勅命が下る。ヤムヤムと結婚できるなら死刑にされてもよいと王子は申し出、渡りに舟とココは承諾、その旨上奏する。ミカドがきて、死刑になるのは王子と知り激怒すれば、ココはすべてを白状。そして王子とヤムヤム、嫉妬(しっと)のカティシャもココと結ばれ、すべては日本晴れとなる。日本初演は1947年(昭和22)。
[寺崎裕則]
…1870年そのフルベッキの仲介によって来日,越前福井藩の藩校で理学などを教え,廃藩置県の大変動を見,72年,東京大学の前身である南校の教師となり,74年帰国した。そして牧師をするかたわら,《皇国》(1876)や《ミカド》(1915)のほか,ペリー,ハリス,ブラウン,ヘボン,フルベッキなどに関する本を続々出版,日本学の先駆者となった。彼はハーンと違って,日本をアメリカ型の近代国家にすることに情熱を燃やし続けた。…
…イギリスの作曲家。ローヤル音楽アカデミーやライプチヒ音楽院に学び,1866年ローヤル音楽アカデミー教授,76‐81年ナショナル音楽学校校長,71年台本作者のW.S.ギルバートと組んでオペラ《セスピス》を発表して以来,《軍艦ピナフォア》(1878)や《ミカド》(1885),《ゴンドリエ》(1889)などいわゆる〈ギルバート・サリバン・オペラ〉を数多く世に出した。これらは19世紀イギリスを代表するオペラに数えられる。…
※「ミカド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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