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外来語 がいらいごloanword

翻訳|loanword

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

外来語
がいらいご
loanword

外国語から借り入れられて自国語(→国語)の体系に同化し,社会的に使用が承認された単語。日本語のなかの「ラジオ」のように,本来は外国語であったと意識されるものも多いが,ポルトガル語から入った「合羽(かっぱ)」や「かるた」のように,一般には外来語と認識されないものもある。日本語における漢語は特にこの外来語意識が希薄なので,狭義には外来語から除外される。一般に,外来語は自国語の音韻体系(→音素)に収まるように変形される。たとえば,英語の strikeが「ストライキ」あるいは「ストライク」となるように,日本語に借用された外来語にはもともとなかった母音が入る。フランス語の garage[ɡarɑːʒ]は,英語に入って[ɡæridʒ]などと発音されるようになった。また「ビルディング」の「ディ」のように新しい表記法が考案され,従来その国語に存在しなかった音声が生ずることもある。文法的にも自国語の体系に合わせる工夫がなされることがあり,たとえば英語の形容詞 smartは日本に入って「スマートな」となった。また,元の意味との間に多少のずれが現れることが多い。外来語は文化の接触によって生じ,文化交流史の一つの資料となる。

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デジタル大辞泉の解説

がいらい‐ご〔グワイライ‐〕【外来語】

他の言語から借用し、自国語と同様に使用するようになった語。借用語。日本語では、広義には漢語も含まれるが、狭義には、主として欧米諸国から入ってきた語をいう。現在では一般に片仮名で表記される。→和語漢語
[補説]外来語と外国語との区別は主観的なもので、個人によって異なることがある。

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百科事典マイペディアの解説

外来語【がいらいご】

自国語に取り入れられた他国語。借用語とも。原音に忠実で,その同化が社会的に承認されないものは,区別して外国語と呼ばれる。語彙(ごい)の借用がほとんどで,音韻,文法は入りにくい。
→関連項目日本語

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世界大百科事典 第2版の解説

がいらいご【外来語】

〈外〉の言語から,文化の一部として,自国語の体系内に入り込んだ単語。借用語ともいう。まだ自国語の体系内に入りきらない〈外国語〉と区別される。1984年現在の日本において,〈ラジオ〉は外来語であり,〈レイディオradio〉は外国語である。二つの言語社会が接触すると,一方が関心をもった他方のある分野から,単語が借用される。借用は必ずしも一方的ではなく,相互に行われることもある。明治維新まで続いた中国語から日本語への借用は明治維新後少なくなり,逆に中国語が日本語から借用することが多くなった(〈社会〉〈科学〉〈法律〉など)。

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大辞林 第三版の解説

がいらいご【外来語】

他の言語より借り入れられ、日本語と同様に日常的に使われるようになった語。「ガラス」「ノート」「パン」「アルコール」の類。広くは漢語も外来語であるが、普通は漢語以外の主として西欧語からはいってきた語をいう。片仮名で書かれることが多いので「カタカナ語」などともいう。伝来語。
借用語しやくようご 」に同じ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

外来語
がいらいご

日本語のなかに入ってきた外国語の単語。中国語から入った漢語も本来は外来語であるが、日本では主としてヨーロッパ語から入ったものをさしていう。[石綿敏雄]

外来語と訳語

外国語の単語を取り入れるとき、二つの方法がある。一つは、外国語の語形を日本語のなかに入れたものである。英語のinformationをインフォメーションの形で取り入れるもので、これが外来語である(カタカナで表記するものが多い)。もう一つは、外国語の意味を日本語に訳すもので、訳語とよばれる。informationの訳語は「情報」である。[石綿敏雄]

外来語を取り入れる動機

おもなものは次の2種である。(1)新しい事物や新しい考え方を取り入れるとき。ハイウェーhighway、キャッシュ・ディスペンサーcash dispenser(銀行の現金自動支払機)などの新しい事物や、プレートテクトニクスplate tectonics(海洋底拡大説)、リサイクリングrecycling(産業廃棄物の資源再利用)のような考え方を取り入れるとき、それに伴って用語を取り入れるものである。この類には、自然科学、社会科学、服飾、スポーツなどの専門分野の用語が多い。(2)物は古くからあるが、新しい感じをもたせようとするとき。若い人をヤングyoung、豪華なことをデラックスdeluxe、家づくりをハウジングhousingというなど。明治初年に「あいびき」といったものを、昭和初年にランデブーrendez-vousと表現し、戦後デートdateに変わった。新しい感じを求めて次から次へと更新されることがある。[石綿敏雄]

外来語の歴史

中世の末期にポルトガル語から入ったもの(キリシタンchristo、バテレンpadre、ラシャraxa、タバコtabacoなど)、江戸時代にオランダ語から入ったもの(ズックdoek、ガラスglas、ガスgas、アルコールalcoholなど)もあるが、外来語の大部分は明治以後に入っている。そのうち、ドイツ語は医学(ガーゼGaze、ノイローゼNeurose)、哲学(アウフヘーベンAufheben、ザインSein)などの分野、フランス語は服飾・美容(シュミーズchemise、ルージュrouge)、芸術(デッサンdessin、ジャンルgenre)、イタリア語は音楽(アルトalto、フィナーレfinale)などの分野に偏在する。外来語の大部分は英語からきたもので、英語系の外来語は現代の外来語の80%以上を占め、分野的にも偏りなく広く用いられている。[石綿敏雄]

外来語と原語のずれ

外来語が日本語化するとき、原語との間にずれが生ずることが多い。発音は日本語化され、外国語での発音上の区別が失われるものがある。right(右)とlight(照明)はともにライトになる。マスコミmass communication、インフレinflationなど、語形を省略したものもある。バックネット(英語でbackstop)、デコレーションケーキ(英語でfancy cake)、プレイガイド(英語でticket agency)など、外国語にないことばをつくることもある。意味がずれることもある。家具などのカバーは日本語でも英語でも共通だが、英語で本のcoverは表紙を意味するのに対し、日本語のカバーは表紙を覆うもの(英語ではjacket, wrapper)をいう。これらのずれは外国語学習や外国語使用時に妨げとなることがある。[石綿敏雄]
『楳垣実著『日本外来語の研究』(1963・研究社) ▽あらかわ・そおべえ著『角川外来語辞典』第2版(1977・角川書店) ▽吉沢典男・石綿敏雄著『外来語の語源』(1979・角川書店)』

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世界大百科事典内の外来語の言及

【新語】より

…新語はもっぱら名詞であり,しかも普通名詞に限られる。新しい外来語はすべて新語である。在来語の体系内に入り込めば新語でなくなる。…

【正書法】より

…aの字が[æ](例,cat),[ei](例,cake),[ɑː](例,father),[ɔ](例,want),[ɔː](例,water),[e](例,many),[ə](例,about),[i](例,orange)のように8種の母音に対応する。正書法が問題になるのは,対応関係を正す必要が,印刷,教育,マスコミ,公用文などの分野で起こるときや,外来語のつづり字の混乱を収めようというときである。言語は絶えず音声変化をしており,また外来語の流入をくいとめることはできないのだから,正書法の問題は絶えず起こるはずのものである。…

【同義語】より

…〈大きい〉と〈でっかい〉,〈非常に〉と〈とても〉などがそれだが,その関係は〈あした〉と〈明日〉,〈戦い〉と〈戦争〉のような対にも見いだされる。〈ピンポン〉と〈卓球〉,〈ラーメン〉と〈中華そば〉などでは,これらの外来語と日本語はほとんど差別がない。英語のように多くの借用語(外来語)を過去に受け入れた言語でも,同じような現象がみられる。…

※「外来語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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