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ミドリガニ Carcinus maenas; green crab

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ミドリガニ
Carcinus maenas; green crab

軟甲綱十脚目ワタリガニ科(→ワタリガニ)。イソワタリガニという和名が提唱されたこともある。また,英名をそのまま和名としてグリーンクラブと呼ぶこともある。北東大西洋に広く分布するが,地中海産の個体群が近縁の別種(チチュウカイミドリガニ Carcinus aestuarii)として 1958年に区別され,一般に認められるようになってからはヨーロッパミドリガニの名で呼び分けられるようになった。体は一様にくすんだ灰緑色。甲の輪郭はやや横長の扇形で,甲幅約 5cm。甲面はあまり盛り上がらず,なめらかで無毛。甲の前側縁は眼窩外歯を含めて 5歯あり,いずれも三角形で前方を向く。ワタリガニ科に属するが,典型的なワタリガニ類と違って,第4脚が前 3対の歩脚とあまり変わらず,幅が狭い。人為分布によって北アメリカ東岸やオーストラリアにも分布が広がっている。岩礁の石の下や海藻の間だけでなく,塩分濃度の低い河口域から水深 100mまでの海底にもすむ。生理学実験などに利用される重要種である。近年,東京湾に注ぐ河川の河口近くでチチュウカイミドリガニがごく普通に見られ,九州北部までの各地から分布が報告されている。本種によく似ているが,雄の交尾器が外側に強く湾曲している。渡来の経路は不明であるが,すでに定着し繁殖を繰り返している。(→甲殻類十脚類節足動物軟甲類

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