ミニシアター

デジタル大辞泉 「ミニシアター」の意味・読み・例文・類語

ミニ‐シアター

《〈和〉mini+theater》独自に選んだ映画を上映する映画館規模が小さく、座席数300以下のものをいう場合が多い。単館劇場

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミニシアター」の意味・わかりやすい解説

ミニシアター

客席数の少ない小規模の映画館(→映画)。アメリカ合衆国では映画界の不況を背景に 1960年代中期に出現するが,日本で活況を呈してくるのは 1980年代からである。それまで大劇場の興行は,観客の大量動員を目指し,娯楽巨編主義がとられてきた。ところが観客の志向の多様化時代を迎え,興行内容や興行方式の変革を迫られるようになった。この流れのなかで,ドライブイン・シアターや移動式映画館,あるいはレイトショー・シアターなどとともに,ミニシアターが登場した。1970年代から活動を開始した岩波ホール神田)はその先駆的存在だった。本格的な幕開けは,1981年,座席数 224のシネマスクエアとうきゅう(新宿。2014閉館)が,豪華な鑑賞設備,完全入れ替え制,都内単独ロードショーなどをうたって開場してからである。良質な映画を求める観客の声にこたえ,その後,次々に個性的なミニシアターが誕生した。従来の劇場では採算のとれなかった作品も,ミニシアターでは公開が可能となり,初めて日の目をみた秀作も多い。1988年,東京都千代田区日比谷にあるシャンテ・シネ2(のちに TOHOシネマズシャンテに改称)が長期上映した『ベルリン・天使の詩』(1987)は,単館ロードショーの記録を大きく更新,ミニシアターの強さを印象づけた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android