モンクメール語族(読み)モンクメールゴゾク(英語表記)Mon-Khmer languages

デジタル大辞泉 「モンクメール語族」の意味・読み・例文・類語

モンクメール‐ごぞく【モンクメール語族】

Mon-Khmer南アジア語族に含まれる語族東南アジアに分布し、カンボジアクメール語カンボジア語)など100近い言語を含む。

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精選版 日本国語大辞典 「モンクメール語族」の意味・読み・例文・類語

モンクメール‐ごぞく【モンクメール語族】

  1. 〘 名詞 〙 ( モンクメールはMon-Khmer ) インドムンダ諸語、ニコバル諸語とともに、アウストロアジア語族を構成する一語族。タイ・ミャンマーのモン語派、カンボジア・ベトナムなどのクメール語派、ラオス・タイのクム語派、ミャンマーのパラウン語派など十一の語派に分類される。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モンクメール語族」の意味・わかりやすい解説

モン=クメール語族
モン=クメールごぞく
Mon-Khmer languages

カンボジアやミャンマーなどで話されている言語。学者によってその含む言語は異なるが,狭義ではモン語,カンボジア語 (クメール語) ,バナル語,セダン語,コホ語,ムノン語,スティエン語,ブラオ語,ブルー語,カトゥ語,サムレ語,クム語などをいう。これらに,さらにマレー半島のセマン語とサカイ語,タンルウィン川流域のパラウン語,ワー語,リアン語,ニコバル諸島のニコバル語,インドのアッサム州のカーシ語を含めることもある。この語族の類型的特徴としては,接辞による語形成を行うこと,声調のないことなどがあげられる。 W.シュミットによれば,この語族はムンダ語族やアンナン=ムオン諸語とともにオーストロアジア語族をなし,さらにこれがオーストロネシア語族とともにオーストリック語族をなすというが,オーストロアジア語族自体の言語学的証明も未確立である。なお,オーストロアジア語族の名称を広義のモン=クメール語族の意味に用いることもある。

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改訂新版 世界大百科事典 「モンクメール語族」の意味・わかりやすい解説

モン・クメール語族 (モンクメールごぞく)

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百科事典マイペディア 「モンクメール語族」の意味・わかりやすい解説

モン・クメール語族【モンクメールごぞく】

アウストロアジア語族

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世界大百科事典(旧版)内のモンクメール語族の言及

【アウストロアジア語族】より

…G.Difflothによる分類によれば,そのおもなものは以下の通りである。(1)ムンダ諸語Munda(インド)(a)北ムンダ語派 サンターリー語Santali,ムンダーリー語Mundariなど(b)南ムンダ語派 カーリア語Kharia,ソーラ語Soraなど(c)西ムンダ語派 ナハーリー語Nahali(2)ニコバル諸島諸語Nicobarese(3)モン・クメール語族Mon‐Khmer(a)カーシー語派Khasi(アッサム地方) 標準カーシー語Standard Khasiなど(b)パラウン語派Palaungic(ビルマ) パラウン語Palaung,ワ語Wa,ダノ語Danaw,ラワ語Lawaなど(c)モン語派Monic(ビルマ,タイ) モン語Monなど(d)クム語派Khmuic(タイ,ラオス) クム語Khmu,ラメート語Lametなど(e)ベト・ムオン語派Viet‐Muong(ベトナム) ベトナム語Vietnamese(南・北等の方言がある),ムオン諸語Muong(正しくはMu’o’ng)など(f)カトゥ語派Katuic(ベトナム) カトゥ語Katu,ブル語Bru,クイ語Kuy,パコ語Pacohなど(g)バナル語派Bahnaric(ベトナム,カンボジア) スティエン語Stieng,チュラウ語Chrau,スレ語Sre,ムノン語Mnong,ロベン語Loven,ブラオ語Brao,バナル語Bahnar,セダン語Sedangなど(h)ペアル語派Pearic(カンボジア) ペアル語Pear,チョン語Chong,サムレ語Samreなど(i)クメール語Khmer(カンボジア,ベトナム,タイ。北・中・南等の諸方言がある)(j)ジャハイ語派Jahaic(マレーシア) ジャハイ語Jahaiなど(k)セノイ語派Senoic(マレーシア) テミアル語Temiar,セマイ語Semaiなど(1)セメライ語派Semelaic(マレーシア) セメライ語Semelaiなど この中で政治・文化的に重要なのは,モン・クメール語族に属するクメール語(カンボジア語),ベトナム語モン語で,前2者はいずれも国語であり,モン語は古く栄えたモン族の言語として,ビルマ(現,ミャンマー)とタイとに文化的に大きな影響を与えた。…

※「モンクメール語族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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