ユウフツ会所跡(読み)ゆうふつかいしよあと

日本歴史地名大系 「ユウフツ会所跡」の解説

ユウフツ会所跡
ゆうふつかいしよあと

[現在地名]苫小牧市字勇払

苫小牧市の南東勇払ゆうふつ市街の東側にあった近世ユウフツ場所会所。一七九九年(寛政一一年)に設置された幕府の施設。松前藩による場所請負制下では交易の場を運上屋とよび、現在の千歳川流域およびその周辺にはシコツ十六場所(十七場所・十五場所とみえる場合もある)があった。同年北辺近海に出没する諸外国船に対処するため、幕府は東蝦夷地を直轄地とし、このときシコツ十六場所を統合してユウフツ場所とし、ユウフツ会所を設けた(→ユウフツ場所。会所には幕吏・医師・八王子千人同心・場所支配人・通詞・番人下働きアイヌなどが詰め、警備・場所経営・土木事業・人馬継立・医療などの幅広い業務を行った。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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