ラッセル‐アインシュタイン宣言(読み)らっせるあいんしゅたいんせんげん(英語表記)Russell-Einstein Manifesto

  • ラッセルアインシュタイン宣言

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

イギリスの哲学者であるラッセルとアメリカの物理学者であるアインシュタインが中心になってまとめた核兵器廃絶と科学技術の平和利用を訴えた宣言。1955年に世界的に著名な科学者11人によって宣言された。宣言に署名した科学者は、ボルン、ブリッジマン、アインシュタイン、インフェルト、フレデリック・ジョリオ・キュリー、マラー、ポーリング、パウエル、ロートブラット、ラッセル、湯川秀樹の11名である。

 当時は、米ソの冷戦による核兵器開発競争が激しく、とくに水爆の開発で最終戦争の危機が叫ばれていた。また、ビキニの水爆実験で日本人漁師の被曝(ひばく)があり、放射線による汚染が現実の問題となっていた。そのような状況のなかで、宣言は「世界の諸政府に対して、世界戦争が起これば、かならず核兵器が使用されるであろうから、あらゆる紛争問題の解決に対して平和的手段をみいだすよう」に勧告している。その後、この宣言が契機になり、1957年から科学者による科学と世界の諸問題に関するパグウォッシュ会議が開催されることになった。

[山本将史]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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